D-100
最終更新：
arsenal_002 2020年07月29日(水) 23:34:07履歴
重量：1200kg
核出力：16000kg
搭載機：B-1など
概要
高温放射線性火災
消火
被害
配備
核出力：16000kg
搭載機：B-1など
概要 
エーレスラントで開発された新機軸の熱強化型核爆弾である。熱核弾頭では、プライマリの熱と圧力をセカンダリが高速中性子に変換し、高速中性子は外殻のウラン238に衝突し、瞬間的かつプライマリのそれより遥かに大規模な核爆発が発生する。『熱強化型』は従来の水素爆弾とセカンダリの機構までは同一である。ただし、熱強化型核爆弾では、セカンダリで発生した高速中性子を不活性型ウランの瞬間的な核爆発ではなく、プルトニウム241の中性子捕獲に利用する。『テッセラ』と呼ばれるセラミック製の減速材兼耐圧容器に格納されたプルトニウム241は、プライマリの核分裂を受け、セカンダリがバースト放射した中性子を捕獲し、アメリシウム242に壊変する。このとき、核融合で発生した莫大なエネルギーはこの中性子捕獲によって相殺され、爆心地から10kmも離れていれば、通常の核爆発のような閃光も、爆風も、熱線も、そして放射線すらも観測できない。地獄はテッセラが地上に落ちてから幕を開ける。
高温放射線性火災
アメリシウム242は半減期16日でプルトニウム238に壊変する。このα崩壊時に、アメリシウムは6700KeVのエネルギーを発生させる。10〜50gしかアメリシウムが含まれていないテッセラでは、臨界質量には至らず、核爆発は発生しない。大量の崩壊熱を発しながら地表に溶け沈んでいくのみだと考えられている。テッセラはアメリシウムの崩壊熱を放射し、5ヘクタールの森林火災に匹敵する熱波がテッセラ周囲に発生する。この熱波を受けた建造物は、例えば最高規格の耐火コンクリート製防護壁に守られていたとしても、まるでガスオーブンに入れられた紙屑のように容赦なく焼け落ちる。
消火
絶対に水や消火剤を用いて消化してはならない。蒸気に含まれ、エアロゾルとなったアメリシウムは同質量のウラン235の3.7兆倍のエネルギーの放射線を放出する、世界で最も危険な致死的ガスとなる。ホウ砂をかけることが現実的な対応策ではあるが、それすらも溶融し、新たな放射線源となる可能性もあるため、同位体を排除した純粋なホウ素からなる製品でなければ危険である。
被害
純粋水爆として設計していれば50Mt相当の出力を得られたはずのセカンダリの中性子線エネルギーが、35万個の小片に分け与えられ、爆心地を中心とする半径50kmの地表に降り注ぎ、小さな溶岩となる。爆発の威力は16t程度、環境に放出される放射線量も微小だが、消火が困難な火災を無数に発生させる。セシウム-過酸化水銀型テルミット爆弾、過酸化ジアセチレンサーモバリック爆弾などの焼夷弾と共に利用され、それらの火災惹起兵器の中でも特に消火が原理的に不可能に近いD100 熱強化型核爆弾は『エーレスラントの灯』と呼ばれている。
配備
エーレスラント空軍に8発が配備されている。
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