NEM MGT40
基本情報
種類発電用多軸式ガスタービンエンジン
原開発国エーレスラント連合王国
製造ノーマン・メカトロニクス
性能(フランカA3)
形式3軸ターボシャフトエンジン
燃料SPEL-C(推奨)
軽油
灯油
定格出力60MW
燃料消費率12.9g/kWh
メインモジュール重量22,290kg
圧縮機11段軸流低圧圧縮機
8段軸流高圧圧縮機
タービン2段高圧・2段低圧タービン
タービン素材7GIr基スーパーアロイ
合金組成Ir: 50.2%
W: 14.87%
Re: 10.25%
Ru: 10.03%
Mo: 7.24%
Cr: 6.20%
Hf: 4.54%
Ta: 3.30%
性能
タービン入り口流速225〜300m/s
タービン入り口温度2610℃
圧縮比58.4
ファン断熱効率96%
圧縮機断熱効率98%
燃焼温度1897℃〜2001℃



概要

NEM MGT60はノーマン・メカトロニクスが開発したガスタービン発電機である。エーレスラント連合王国を中心に広く発電装置として普及している。本機は理想的なまでの高い効率性と柔軟な設置性を備え、特に最需要期発電とコジェネレーションといった、発電施設と工業用途での広い適用範囲を持つ。タービンと発電機の間に変速ギアを挟むことにより、既定周波数以外の発電にも対応できる。

政府が強力に推進した本デバイスの普及により、電力供給システムの分散化が進み、エーレスラント国内でのエネルギー消費効率は2010年比で20.2%改善した。

開発

エーレスラント連合王国の普及用発電機としてEG-X計画のもと開発された。当計画では開発要求として
  1. 最大熱効率50%以上
  2. 最大効率までの到達時間30秒以内
  3. 本体価格は普及モデルで7500万ELC以下
  4. 低騒音モデルは夜間居住区での環境規制を満たす
  5. 付帯装置を全てコンポーネント化すること
  6. その他の規格はミルスペックを満たすこと

などの項目が要求された。エーレスラントでは良質な燃料油が入手しやすいこともあり、一定規模以上の大口電力消費者は自家発電によって電力の一部を賄っているケースも多々あった。これらの自家発電場は環境基準を満たさなかったり、熱効率の面でひどく劣ることが認められており、効率と環境負荷に優れた小型発電機の需要は絶大であった。

フランカは40フィートコンテナに収容できるサイズでありながら、最新世代の火力発電所に劣らない熱効率で発電可能なガスタービン発電機として開発された。軍用、民間用、常用、非常用のいずれにも対応できるマルチファンクションジェネレーターとして、エーレスラント国内外の電力エネルギー供給を担っている。

経済性

非常用発電機、自家発電機に何を選ぶのか、もしくは自家発電を行わないのかは、エンドユーザーである電力消費者が指定することとなる。電力消費者は整備実績のある、使い馴れたエンジンシステムを選ぶ傾向があるが、一方でそのシステムと両立し、かつ燃費効率の良いエンジンが好まれる。フランカはそうした需要を踏まえ、従来モデルを圧倒する燃費で勝負することになった。

ガスタービンエンジンの燃料消費効率(SFC: Specific Fuel Consumption)は年を追って改善されている。第4世代と呼ばれる2010年ごろに設計されたガスタービンエンジンの熱効率は1970年代のエンジンに比べ25%くらい向上している。フランカは第6世代タービンと液冷、さらに部分的なスチームコンパウンドを利用し、70年代比40%の燃費向上を実現した。

技術的特徴

第7世代スーパーアロイタービン

超合金の耐用温度が上がると、エンジンに送り込まれる空気のうち、空冷に使う空気を減らし燃焼に使う空気の割合を増やせるため、燃焼効率を上げることができる。超合金の耐用温度が10℃上がると空冷に用いる空気を減らしたことで効率は1%上がる。タービンは複数段で構成されるから、耐用温度の上がった超合金を複数段に使えば、段数分だけ効率が上がる。

タービン入り口温度を10°あげるごとに熱効率は1%ずつ改善するとも言われている通り、燃費向上のためにはタービン入り口温度を向上させることが最も単純な解決策となる。フランカのタービンブレードは第7世代のNi基単結晶超合金を採用した。組成はNiをベースとして、コバルト、クロム、モリブデン、タングステン、アルミニウム、タンタル、ハフニウム、レニウム、ルテニウムなどを加えたものである。フランカA4ではNiが58.9wt%、フランカC6では61.8wt%である。添加される元素は、それぞれ異なる合金特性発現の役割を担う。
Cr:耐腐食性
Mo:強度
W:強度・融点
Al:強度・耐酸化性
Ta:強度・靭性
Re:熱安定性・靭性・耐食性
Hf:熱安定性・靭性
Ru:相安定性
といった効果を持ち、ミクロ組織ではMo、W、Re、Ruがγ相の格子定数を拡大させている。第7世代スーパーアロイの鍵となる元素がレニウムとルテニウムである。ReはWに似た元素で1100℃の中温度域での強度向上に役立ち,固溶強化の機能がある。Ruは1000℃程度の低中温度域でのの強度向上とミクロ組織の高温長時間安定性に役立つ。

多軸圧縮式

大型航空機用エンジンとして開発されたND600の3軸式レイアウトを継承している。一般的な2軸式ターボファンより軸受機構が複雑化するかわりに圧縮機設計を最適化できるため、うまく設計すればエンジン全体として同規模の2軸式エンジンと同じ性能で小型軽量化、高剛性・低騒音化、高性能・高信頼化できる可能性があるメリットを鑑み、フランカに採用された。
即応性向上
多軸式とすることで、エンジン前方の低圧圧縮機が後方の高圧圧縮機よりも低回転になることでサージングを防ぎ易い点にある。また同じ理由で圧縮効率が上がり、段数の削減が可能になり、全長が短縮、軽量化され、燃費も向上する。特に発動時等の低速運転時にはこの効果が大きく、リードタイムの短縮にも効果を持つ。

単軸式ではこの予防のために可変式ステーターを必要とするものが多いが多軸式では不要になり易いため間接的ながらエンジン外周の構造簡素化と重量軽減にも効果を持つ。また、この回転数の差は低圧圧縮機と高圧圧縮機の直径に著しい差を持つ高バイパス比ターボファンにおいて大いに有利となる。最近開発されている超高バイパス比ターボファンには3軸が多くなってきている理由の1つにこれがある。設計の自由度が上がり、要求された多様な出力に応じてコンポーネントの流用が可能でファミリー化が容易になる。
ファミリー化
また3軸ユニット各々の規模を拡大縮小する事で、多様な性能と出力の需要に応えるファミリーを形成する事が可能になっている。例えば直径290cmのファンを持つフランカA3はコペンハーゲンの官庁の顧客によって要求される厳しい新騒音基準も満たしつつ、高い即応性と発電能力を維持する非常用電源として利用されている。

一方で、コアのサイズを変えることで高圧タービン入口温度は出来るだけ低く維持されるようになり、整備コスト低減も果たしている。A4とB4は同一の高圧系と中圧タービンを用いつつ高圧縮化されているが、これは中圧コンプレッサと低圧タービンの容量拡大によって達成された。 ターボ機構を完全新規で最適化設計したことにより性能が向上し、騒音・排出ガスレベルが改善されている。フランカA3シリーズで改良された高圧系を導入したフランカB7は大幅に性能が改善し、船舶用エンジンなどとしても広く利用されている。

固定静翼機構

普及用非常時ガスタービン発電機計画として、EG-X計画が始まった時、圧縮機システムはエーレスラントの競合他社とは異なり、可変静翼を全廃する予定方針を掲げた。複雑な可変静翼を全廃することで整備コストの低減が期待され、この方針は広く受け入れられている。

ただし、中圧圧縮機の作動領域が限られてしまうため、加速時のサージ耐性を高めるには少なくとも中圧コンプレッサの最前列(インレット・ガイドベーン)を可動にすべきとした航空保安省の提言により、高出力モデルのフランカC5シリーズにはガイドベーンにのみ採り入れられている。

他の2軸式ターボファンでは必須の多数の可変静翼機構が3軸式のフランカには存在せず、簡略化、軽量化、信頼性向上が図られている。

整備保守システム

フランカの開発においては整備性や保守性も重要視されており、大量生産を前提としたサプライチェーンが編成されている。世界中のあらゆる地域に設置が可能であり、そのためにオーバーホール用の工具やクリーンルームすらコンテナイズドされている。また、タービンに含まれるレアメタルは戦略物質でもあるため、リサイクル契約によってそれらの希少金属を含む使用済み部品は全量が回収される。

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