UGM-161 Orion SLBM
最終更新：
arsenal_002 2020年07月01日(水) 07:06:39履歴
| UGM-161 Orion SLBM | |
|---|---|
 ブースト中のオライオンSSBM | |
| 基本情報 | |
| 種類 | 潜水艦発射弾道ミサイル |
| 運用者 | エーレスラント海軍 |
| ロールアウト | 2001年7月11日(UGM-161A) 2019年7月2日(UGM-161D mod.18) |
| 製造 | ノーマン・サーモダイナミクス |
| 性能 | |
| 全長 | 14.55m |
| 直径 | 2.72m |
| 重量 | 84882kg |
| 弾頭 | U72mod.11 熱核弾頭×18 |
| 威力 | 40〜480kt |
| 射程 | 7500km(MIRV18発搭載時) 13000km(10発搭載時) |
| デコイ | 大気圏外デコイ弾頭×64 終末炸裂式デコイ弾頭×4 |
| エンジン | B82 ALT30(ブースター) B86(セカンダリ) N89(バス) |
| 推力 | 2654kN(ブースター) |
| 速度 | 7120m/s(大気圏外) 7650m/s(終末) |
| 最高到達高度 | 1280km |
| 誘導方式 | 慣性+天測航法(+GPS) |
| CEP | 50m(スタンドアロンモード) 15m(精密誘導支援モード) |
| 発射プラットフォーム | ストックホルム級SSBN |
概要 
UGM-161 オライオン潜水艦発射弾道ミサイルは、エーレスラント海軍戦略潜水艦隊が運用する、14基の再突入体を搭載した潜水艦発射弾道ミサイルである。ノーマン・サーモダイナミクス社が開発したもので、出力475ktの熱核弾頭を搭載し、ストックホルム級原子力ミサイル潜水艦から発射される。
発射から着弾まで
発射
発射は海面下で行われる。 ミサイルは、リチウム蒸気加圧システムによって活性化された17個のチタン合金製のピナクルによって分離された、船体耐圧殻とは別の容器の中で、爆薬に点火することによって、VLSから発射されます。 爆風からのエネルギーは海水タンクに導かれ、そこで水は瞬間的に蒸発して蒸気となる。このスパイク状の圧力変化はVLSからミサイルを射出するのに十分な強さであり、水面に到達してクリアするのに十分な勢いを与えます。また、ミサイルは内部への水の侵入を防ぐために窒素で加圧されている。ミサイルが水面を突破できなかった場合、発射前にミサイルを不活性化させたり、発射の追加段階を経てミサイルを誘導したりするいくつかの安全機構が備えられている。
海面突破
慣性運動センサーは発射時に作動し、水面から吹き出された後にセンサーが下向きの加速度を検出すると、第一段階のモーターが点火します。 その後、空気抵抗を半減させるために外側に伸縮するエアロスパイクが展開され、ブースト段階に入る。 第3段のモーターが点火すると、発射から2分以内に、ミサイルはマッハ18に達する。
大気圏外到達
打ち上げから数分後には、ミサイルは大気圏外に出て、軌道下軌道に乗っています。目印となる天体を確認し、補正測位が完了すると、ミサイルの「バス」と呼ばれるセクションは、搭載された複数の再突入体を、それぞれの目標に送るために理想的な速度ベクトルを達成するためにマニューバを行う。標的のダウンレンジとクロスレンジの分散は、あらかじめ発射母艦の射撃管制システムに登録されている。
誘導
ミサイルの誘導システムはニールズ研究所によって開発され、ドレイパーとノーマン・エレクトロニクスによって保守が行われている。これは、天測による補正を備えた慣性誘導システムであり、潜水艦の自己位置標定の誤差による発射条件の不確実性や、計器の不完全な較正により飛行中に誘導システムに蓄積された誤差に起因する小さな位置誤差や速度誤差を修正するために使用されている。
GPSによるさらなる精密誘導はいくつかの試験飛行で使用されているが、実際のミッションではGPSは使用できないと想定されている。火器管制システムは、ノーマン・エレクトロニクス社が設計し、現在も保守を行っている。
GPSによるさらなる精密誘導はいくつかの試験飛行で使用されているが、実際のミッションではGPSは使用できないと想定されている。火器管制システムは、ノーマン・エレクトロニクス社が設計し、現在も保守を行っている。
弾頭
オライオンのバス。適切な速度ベクトルを取りながら、目標に正確に着弾されるようにMIRVが「乗り降り」する。
オライオンにはU72熱核弾頭が搭載されている。U72はエーレスラントで開発された熱核弾頭であり、推定威力475ktであり、14個のMIRVミサイルに搭載可能な小型弾頭である。U72は2000年代に王立空軍戦略研究所で設計された。2011年、設計を統括していたエドワード・ハイネケン所長は「エーレスラントの最先端の核弾頭」と評した。 2020年現在、最新版はU72 mod.18と呼ばれており、288発の調達が予定されている。オライオン潜水艦発射弾道ミサイルは、最大14個のU72弾頭を搭載できるが、実際は射程延伸措置のために8〜12発が搭載されていると公開情報から推測されている。
設計
U72は熱核兵器の標準的な設計である、テラー・ウラム型の核弾頭だと考えられている。U72のような熱核兵器は、内核の核分裂プライマリによる爆発が、外殻のウラン238の核融合を起こして主爆発を起こす。この兵器は外殻部での核融合を採用しているが、威力の大部分はプライマリの核分裂反応によるものである。
楕円回転体型コア
2019年、オストリッチ・ワーカーズ紙は、U72は楕円回転体、いわゆる卵形のプライマリと球形の外殻が、その形状から「ピーナッツ」と呼ばれるラジエーションケースの中に一緒に入っていたと報じた。この設計は、円錐形弾頭の内接球よりも大きな理論容積を示すため、複数の弾頭を搭載するSSBMの威力を大きく向上させるブレイクスルーとなった。
卵型プライマリの価値は、MIRV弾頭の威力がプライマリの直径によって制限されているという事実にある。卵型プライマリが適切に機能するようにすることができれば、MIRV弾頭をかなり小さくしても大威力の爆発を発生させることができる。弾頭が小さくなることで、より多くの弾頭を 1 つのミサイルに搭載することが可能になり、速度や射程距離などの基本的な飛行特性が改善される。
非球面プライマリの設計計算は、明らかに球面プライマリよりも桁違いに困難である。球対称シミュレーションは1次元線型的に扱うことができるが、軸対称シミュレーションは2次元となり、大量の計算機資源が要求される。シミュレーションは通常、各次元を離散的なセグメントに分割するので、1次元シミュレーションで10,000ポリゴンに分割したモデルでは、2次元シミュレーションではその2乗の100,000,000ポリゴンの計算が必要となる。完璧なレベルのシミュレーションはU72 mod.11が開発された2002年当時は不可能だったため、エーレスラント空軍はしばしば核実験を行なっていた。
卵型プライマリの価値は、MIRV弾頭の威力がプライマリの直径によって制限されているという事実にある。卵型プライマリが適切に機能するようにすることができれば、MIRV弾頭をかなり小さくしても大威力の爆発を発生させることができる。弾頭が小さくなることで、より多くの弾頭を 1 つのミサイルに搭載することが可能になり、速度や射程距離などの基本的な飛行特性が改善される。
非球面プライマリの設計計算は、明らかに球面プライマリよりも桁違いに困難である。球対称シミュレーションは1次元線型的に扱うことができるが、軸対称シミュレーションは2次元となり、大量の計算機資源が要求される。シミュレーションは通常、各次元を離散的なセグメントに分割するので、1次元シミュレーションで10,000ポリゴンに分割したモデルでは、2次元シミュレーションではその2乗の100,000,000ポリゴンの計算が必要となる。完璧なレベルのシミュレーションはU72 mod.11が開発された2002年当時は不可能だったため、エーレスラント空軍はしばしば核実験を行なっていた。
配備
ストックホルム級原子力ミサイル潜水艦はUGM-161専用の垂直発射システムE/VLS-4を16基備えており、各1発、合計16発のUGM-161を発射できる。ストックホルム級は12隻がローテーションで運用されており、最低4隻が常に世界のあらゆる場所を攻撃できるように運航されている。
派生型
- LIM-161D：弾道ミサイル中間迎撃型。14発のKVを搭載している。視程30000kmの弾道ミサイル迎撃用AESAミリ波レーダーのNESSMによって射撃管制が行われる。
- LIM-161G：高軌道衛星破壊ミサイル。静止軌道にイレーネのKVを3発投入可能。
- LIM-161R：弾道ミサイル終末迎撃型。1発のH71迎撃弾頭を搭載している。人口10万人あたり50発のLIM-161Rが用意されており、ATDDL系統のBMEWSによって射撃管制が行われる。
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