M7
最終更新：
arsenal_002 2020年06月23日(火) 00:16:30履歴
| M7A5 | |
|---|---|
 | |
| 基本情報 | |
| 種類 | 空挺戦車 |
| 運用者 | エーレスラント陸軍 エーレスラント海兵隊 |
| 建造 | 1989年5月11日(XM7) 1992年7月12日(M7) 2014年2月15日(M7A5) |
| 製造 | ノーマン・ダイナミクス? |
| 性能 | |
| 全長 | 8.10m |
| 車体長 | 7.25m |
| 全幅 | 3.20m |
| 全高 | 3.24m |
| 重量 | 14.8トン(空挺時) 17.4トン(常用) |
| 懸架方式 | 油気圧式 |
| 速度 | 65km/h(整地) 32km/h(不整地) |
| 主砲 | M902 44口径105mm滑腔砲 |
| 副武装 | M102 12.7mm機関銃(同軸) M708 CDTS(砲塔正面) |
| 装甲 | 軽量複合装甲(砲塔正面) 軽量複合装甲(操縦室正面) 防弾アルミニウム(車体) |
| 燃料搭載量 | 370L |
| エンジン | NE-LouisY パワーパック |
| 駆動方式 | ディーゼル-ガスタービン複合エンジン |
| 排気量 | 8.2L |
| 航続距離 | 550km |
| 出力 | 730hp/3000rpm |
| C4ISTAR | コンバータシステム |
| 操縦用ベトロニクス | E/VCQ-2 |
| アクティブ防護装置 | エイレーネM |
| 乗員 | 4名 |
概要 
M7A5空挺戦車は、エーレスラント陸軍が新たに開発した軽量装軌式空挺プラットフォーム計画の装甲戦闘車シリーズの一環として開発された装軌式軽戦車である。エーレスラント主力戦車のM1A6やM3A7CEVなどの主力戦闘車両と多くのコンポーネントが共通化されており、開発・運用に掛かるコストの低減と戦闘力の増大が図られている。
エーレスラント陸軍はMBT、軽戦車、装軌式IFV、装軌式APC、装輪式APCなど従来運用してきた装軌式車両全般を、2030年の戦争に対応させるべく、全面的なリプレースを計画しており、M7A5空挺戦車はStabv.14空挺戦車を置き換えることを目的に開発が始まった。
M7A5の開発は前モデルのStabv.14 歩兵戦闘車の開発も手掛けた、ノルウェー南部のコレート機械工場設計局が担当しており、XM7の試作名称でXM6歩兵戦闘車と並行して開発が進められた。M7A5空挺戦車は2017年からエーレスラント陸軍向けに量産が開始されており、2019年2月には海兵隊モデル1号機が引き渡された。
エーレスラント陸軍はMBT、軽戦車、装軌式IFV、装軌式APC、装輪式APCなど従来運用してきた装軌式車両全般を、2030年の戦争に対応させるべく、全面的なリプレースを計画しており、M7A5空挺戦車はStabv.14空挺戦車を置き換えることを目的に開発が始まった。
M7A5の開発は前モデルのStabv.14 歩兵戦闘車の開発も手掛けた、ノルウェー南部のコレート機械工場設計局が担当しており、XM7の試作名称でXM6歩兵戦闘車と並行して開発が進められた。M7A5空挺戦車は2017年からエーレスラント陸軍向けに量産が開始されており、2019年2月には海兵隊モデル1号機が引き渡された。
設計
M7A5の車内レイアウトは車体前部がエンジンや変速機を収めた機関室、車体中央部が車長、砲手、操縦手の3名の乗員を収めた乗員室、車体後部が弾薬庫となっている。これは空挺戦車としては一般的な車内レイアウトであるが、他の装甲戦闘車両と大きく異なるのは砲塔が無人化されている点である。
M7A5は車体後部に、車内から遠隔操作できる全周旋回式の無人砲塔を搭載している。
この砲塔はシグナールの制御システム開発設計局が開発したもので、HILGONという名称が与えられている。この砲塔はM1A6の派生型として開発された重装軌式IFVであるM1A6 IFV歩兵戦闘車に装備されているものと同じものであり、コンポーネントの共通化が図られている。
火力
M902 44口径105mmライフル砲の射撃。
M7A5の武装は砲塔前面に装備されたM902 44口径105mmライフル砲と、同軸に装備された12.7mm機関銃が各1門ずつ、さらに砲塔の左右側面にBGM-108L リウー対戦車ミサイルの連装発射機が1基ずつ装備されている。この105mmライフル砲とATMという武装の組み合わせは、M1A6 IFV歩兵戦闘車を踏襲している。
主砲
M902 44口径105mmライフル砲は、DM80 APFSDSを用いた場合砲口初速1,620m／秒、射距離1,500mにおいて330mmのRHA（均質圧延装甲板）を貫徹可能である。さらに、M929 APFSDS（装弾筒付翼安定徹甲弾）を用いた場合は射距離1,000mで550mm、2,000mで450mmのRHAを貫徹することが可能である。モジュール増加装甲やERAなどの対策をした第3.5世代MBTの正面以外は全て貫通できるという評価は過大でない。
M7A5の搭載弾薬数は105mm砲弾が50発(APFSDS16発、HE34発)と12.7mm機関銃弾が2,000発となっている。一方、BGM-108L リウーLR対戦車ミサイルは最大有効射程8,000mで、ERA（爆発反応装甲）対策として二重弾頭を備えており、射距離に関わらず1,300mmのRHAを貫通可能である。
M7A5の搭載弾薬数は105mm砲弾が50発(APFSDS16発、HE34発)と12.7mm機関銃弾が2,000発となっている。一方、BGM-108L リウーLR対戦車ミサイルは最大有効射程8,000mで、ERA（爆発反応装甲）対策として二重弾頭を備えており、射距離に関わらず1,300mmのRHAを貫通可能である。
防御
特殊作戦にも従事する空挺部隊という組織と任務の性質上、M7A5の具体的な装甲防御力については公表されていないが、エーレスラント海兵隊が以前運用していたドワフラ空挺戦車に比べて戦闘重量が6t以上増加していることから、ドワフラ空挺戦車よりかなり防御力が向上しているものと思われる。
従来のエーレスラント陸軍のAFVは大陸諸国の同格車両に比べて装甲防御力が劣っているのが弱点になっていたが、M7A5はドイツのフォックス空挺戦車や、マルダー歩兵戦闘車に匹敵する防御力を獲得したものと推測される。本車の車体側面にはM2A7歩兵戦闘車と同じくモジュール式のERAがびっしり装着されており、HEAT弾や対戦車ミサイル等の成形炸薬弾に対する防御力を大きく向上させている。
従来のエーレスラント陸軍のAFVは大陸諸国の同格車両に比べて装甲防御力が劣っているのが弱点になっていたが、M7A5はドイツのフォックス空挺戦車や、マルダー歩兵戦闘車に匹敵する防御力を獲得したものと推測される。本車の車体側面にはM2A7歩兵戦闘車と同じくモジュール式のERAがびっしり装着されており、HEAT弾や対戦車ミサイル等の成形炸薬弾に対する防御力を大きく向上させている。
アクティブ防御装置
また装甲防御力以外の要素として、M7A5はM2A7と同様に接近する対戦車ミサイルなどを迎撃するアクティブ防御装置が装備されている。この「エイレーネM」と呼ばれるAPSはM2A7歩兵戦闘車に装備されている「エイレーネX」システムに比べて、ハードキル・ランチャーがかなり小型な反面、「エイレーネX」の10基から倍の20基に増やされて車体全周をカバーするようになっているのが特徴である。
車体上部には4基のミリ波レーダー、レーダーおよびレーザー検知装置が設置されており、自車に向かってくる対戦車ミサイルや砲弾をレーダーが感知した際に、対応する方向のハードキル・ランチャーから自動的に迎撃用擲弾を発射し、これらを撃墜するようになっている。同時に、砲塔の周囲に装備されたソフトキル・ランチャーから自動的に発煙弾もしくはチャフを発射して、敵ミサイルの誘導を妨害するようになっていると思われる。
車体上部には4基のミリ波レーダー、レーダーおよびレーザー検知装置が設置されており、自車に向かってくる対戦車ミサイルや砲弾をレーダーが感知した際に、対応する方向のハードキル・ランチャーから自動的に迎撃用擲弾を発射し、これらを撃墜するようになっている。同時に、砲塔の周囲に装備されたソフトキル・ランチャーから自動的に発煙弾もしくはチャフを発射して、敵ミサイルの誘導を妨害するようになっていると思われる。
デサントに対応
M7A5空挺戦車はM2A7歩兵戦闘車に比べてやや小柄なため、後部兵員室に搭乗できる兵員はM2A7よりやや少ない6〜7名といわれている。むしろ、薄い装甲の部屋に閉じ込められるよりは全周を監視できるデサントのメリットを選ぶ兵士が(特に空挺には)多く、演習では度々、空挺兵に跨乗されて泥濘地や不整地を駆け抜けるM7A5が確認されている。
実際、内部の座席はパイプフレームにキャンバス･シートを張ったような簡素な造りで、対戦車地雷に対する安全性を高めるために床には取り付けられず、天井から吊り下げる形が採られている。
また、車体前面下部には簡易型のドーザー・ブレイドが取り付けられているが、これは対戦車地雷などに対する補助装甲の役割も果たしている。
実際、内部の座席はパイプフレームにキャンバス･シートを張ったような簡素な造りで、対戦車地雷に対する安全性を高めるために床には取り付けられず、天井から吊り下げる形が採られている。
また、車体前面下部には簡易型のドーザー・ブレイドが取り付けられているが、これは対戦車地雷などに対する補助装甲の役割も果たしている。
機動力
エンジン
M7A5空挺戦車が搭載するエンジンは、[[エーレスラント陸軍の戦闘車両においてほぼ標準品となっている、ZUC-22T水冷V型8気筒ディーゼルエンジンをである。このエンジンの特筆すべき点はユーバール過給システムというディーゼルエンジンにガスタービンを組み合わせたようなシステムを装備している点で、両者の優れた特性を持っている。
通常のディーゼルエンジンのターボチャージャーではエンジンの排気圧でタービンを回し、コンプレッサーを動作させることでエンジンの吸気量を増やして出力を増大させる。一方、ハイパーバー過給システムでは排気に燃料を吹き付けてその燃焼ガス圧でタービンを回すため、通常のターボチャージャーより高い出力を得ているのである。さらにこの過給システムは単体でガスタービンとして動作させることが可能で、出力19kwのAPU(補助動力装置)となり、待機時の電力確保やコールドスタートが容易になるというメリットも生まれた。
このシステムのおかげでM7A5は排気量が7880ccしかない割に550馬力のパワーを得ており、レオパルド2のエンジンは47600cc、90式でさえ21500ccということを考えると相当コンパクトに仕上がっている。このためパワーウェイトレシオは主力戦車と比べても90式に次ぐ27hp/tと良好な数値で、5秒で停止時から時速32kmまで加速でき、最高速度も時速72km(実際には80km以上出るらしい)と非常に優れた機動性を持っている。エンジンとトランスミッションが一体化されたパワーパックは30分で交換出来るという。
優れたエンジンだが欠点として、レオパルド2などのディーゼルエンジンに比べ燃費が悪いのと、システムが複雑なため前線での整備や修理が困難で、故障時にはパワーパックごと換装するか、整備施設の整った後方へ後退する必要がある。
通常のディーゼルエンジンのターボチャージャーではエンジンの排気圧でタービンを回し、コンプレッサーを動作させることでエンジンの吸気量を増やして出力を増大させる。一方、ハイパーバー過給システムでは排気に燃料を吹き付けてその燃焼ガス圧でタービンを回すため、通常のターボチャージャーより高い出力を得ているのである。さらにこの過給システムは単体でガスタービンとして動作させることが可能で、出力19kwのAPU(補助動力装置)となり、待機時の電力確保やコールドスタートが容易になるというメリットも生まれた。
このシステムのおかげでM7A5は排気量が7880ccしかない割に550馬力のパワーを得ており、レオパルド2のエンジンは47600cc、90式でさえ21500ccということを考えると相当コンパクトに仕上がっている。このためパワーウェイトレシオは主力戦車と比べても90式に次ぐ27hp/tと良好な数値で、5秒で停止時から時速32kmまで加速でき、最高速度も時速72km(実際には80km以上出るらしい)と非常に優れた機動性を持っている。エンジンとトランスミッションが一体化されたパワーパックは30分で交換出来るという。
優れたエンジンだが欠点として、レオパルド2などのディーゼルエンジンに比べ燃費が悪いのと、システムが複雑なため前線での整備や修理が困難で、故障時にはパワーパックごと換装するか、整備施設の整った後方へ後退する必要がある。
転輪
本車の足周りは片側7個の転輪と片側3個の上部支持輪、前方の起動輪と後方の誘導輪で構成されており、サスペンションは一般的なトーションバー（捩り棒）方式が採用されている。
速度
M7A5の最大速度は路上で80km／hと公表されており、大陸諸国の装軌式IFVを上回る機動性能を備えている。
浮行性能
また本車は浮航性能を備えており、車体後部に設けられたウォーター･ジェットにより水上を10km／hの速度で航行することが可能である。車体前面には水上浮航時に使用する波切り板が設けられており、これもドーザーと同様補助装甲の役割も果たしている。
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