詳しくは
arrogant-1アクティブ防護システム?を参照
シェルヴィスク統合戦闘プラットフォームの車両には共通して装備しているシステムである。
4枚のパルスドップラーレーダーパネルとこれに統合された紫外線方向探知機で構成されていて、赤外線・紫外線監視と一体化している。
この装置には装甲車両が攻撃を受けた場合に積極的な射撃反応を行うための火器管制システムの統合が含まれているが、
これにはより強力な装甲と防御を展開するために、入射してきた弾に向かって砲塔の自動旋回を制御するアクティブディフェンスシステムが含まれており、ミサイル攻撃の飛行経路に基づきミサイルの発射位置を計算できる。
この複合システムは、「煙と金属」のカーテンと高エネルギー電子ビーム(REB)でミサイルを無力化することに重点を置いているため、周囲の歩兵にとっては安全である
arrogant-1アクティブ防護システムには第5世代戦闘機
AD-11(クヴェンランド)?と同じ技術であるKa帯26.5-40GHz用低温セラミック(低温同時焼成セラミックス,LTCC)を用いたアクティブフェーズドアレイレーダーが採用されている。
低温同時焼成セラミックスベースのAFAR技術の特徴は、適度なコストと信頼性である。
レーダーは戦車の砲塔上に4枚のLTCCパネルで構成され、レーダーの回転を伴わずに360度の目標追尾が可能である。
レーダーパネルも防弾・飛散防止スクリーンで覆われていて、プラスチック製のヒンジがあり保護スクリーンや破損したレーダーモジュールを迅速に取り外して交換できるようになっている。
öga-G4監視レーダーは、最大100kmの距離で地上の動体目標40個と空中の空力目標25個を同時に追跡することができる。これまでのレーダーはアクティブ防護システムの目標検出範囲にすら苦慮し、レーダーの出力と射程距離を極力減らしていて、従来のエーガG系統のレーダーは弾の到着に合わせてパルスパワー低減モードが内蔵されていた。
しかし、このような対策は一般的に、無線技術偵察システムの超高感度アンテナ、特に微弱な信号でもレーダーのスイッチを入れた瞬間に戦車の位置を遠距離で探知するSEAD機に対しては効果がないことが証明された。
そこで当車両ではそれと戦うのではなく、レーダーの威力を高めさらに視認性を高めながらも、「ネットワーク中心の戦争」のシナリオでは目標偵察の手段に変え、まず他の戦闘車両に破壊目標を優先することにしたのである。
このöga-G4監視レーダーに加えて、更に近距離用の2つの超高速反応レーダーを持っていて、
これらのレーダーはメインのöga-G4監視レーダーがオフになっているときに、APFSDSに対するアクションを起こすために必要とされるだけでなく、
対迷彩車両目的のためにも使用されている。
また、GFBCS等のデータリンクとの連携により逆探知した情報を戦域全体に共有ができ、
例えば砲撃を探知した瞬間に航空機はその探知先の車両に対地攻撃をすることが可能である。
レーザー受信警告装置やレーダー照射に対する警告装置も搭載されている。
機関銃の砲塔には、極低温冷却付き高感度・高精度赤外線システムにより、機関銃軸から180°独立した回転が可能なパノラマサイトが装備されている。
赤外線カメラは可視光スペクトルカメラとレーザー距離計と対になっていて、機関銃ユニットと共にパノラマサイトは360°回転可能である。
伝統的に、パノラマサイトは戦車の指揮官が目標の座標を検出するために使用されているが、
「ネットワーク中心の戦車」の場合には、後述するように、戦車のレーダー、または視界の周囲の赤外線カメラによって検出された交互の目標の検査のために、
迅速にパノラマ照準器を回転させる。これにより目標の座標が明確になり、レーダーの解像度が低く、REBの使用によりレーダー目標との接触が失われる可能性があることを補う。
戦車の指揮官は、GFBCSを通して送られてきた情報をもとにコンピュータのモニター上に目標の座標が重ねられた戦況マップを受信し、
砲手にどの目標を詳細に調査したり発射したりするかの指令を出す。検出された地上目標と航空目標の座標は、同じくGFBCS等の戦術データリンクを通じて戦域全体に共有される。
戦車の赤外線照準器は、砲を正確に目標に向けるためのものであり、後述する射撃管制システムの一部として使用されるとともに、戦車司令官から受信した目標をガイドオペレーターが検査するためにも使用される。そして、砲手はタッチスクリーンを使用して、画像上で指を押して目標の座標を明確にすることができるが、これは、慎重にカモフラージュされた目標の目標指定に必要である。
本車両に搭載されている唯一の非電子光学式ペリスコープは、運転手と戦車指揮官が運転目的で見ることができる。夜間走行の場合、運転手は暗視装置を使用しLEDヘッドライトは赤外線照明に切り替えることができる。
光学装置に加え戦車砲塔に6台の高解像度カメラを搭載しており、乗員は戦車から離れることなく戦車周辺の状況を360度観察することができる。
カメラには自己完結型の電源と、塵や汚れから光学系を水で自動洗浄するシステムが搭載されている。
これらの万能カメラはアロガントAPSに接続されており機能するようになっている。
マイクロボロメーターに搭載されたビデオカメラ(いわゆるSWIRカメラ)は、霧や煙の中から赤外線範囲の目標を見つけることもできるが、当車両が煙幕で敵を眩惑させることに強く注力していることを考えると、これは重要である。例えば敵歩兵に囲まれた場合、自身の周囲に煙幕を張るとグレネードランチャーからは見えなくなり、車両からは赤外線レーダーに従って機関銃から射撃することができる。