架空国家を作ろう 第2.6世界線 - Stlv.22
エーレスラントの裏設定も参照
Stlv.22
基本情報
種類軽戦車
運用者エーレスラント陸軍
オスマン連邦陸軍
建造2018年
製造オイゲン兵器廠
性能
全長8.98m
車体長6.56m
全幅3.34m
全高2.54m
重量20.9トン
懸架方式油気圧式
速度75km/h
主砲M802 60口径105mm滑腔砲
副武装7.62mm機関銃:主砲同軸
装甲複合装甲
エンジンノーマン・インダストリーズZUC-22T
ターボチャージド・ディーゼル
過給方式ダブルターボ+スーパーチャージャー型トリプルチャージ方式
過給圧48Bar
運用高度4500m以上
乗員4名



概要

Stlv.22はヴィジコフ軽戦車の後継として2018年から配備されたエーレスラント陸軍の最新鋭主力戦車である。第3世代戦車としては一番新しく、高い火力と機動力を持ち先進の電子機器を装備しているため、第3.5世代戦車と呼ばれている。Stlv.22はヴィジコフ軽戦車の生産開始2年後の1987年から開発が始まり、2003年から海兵隊と共同開発が着手されたが、2004年に中止された。2007年から陸軍が独自に開発を再開、2014年には試作車両が完成し2018年に量産1号機がロールアウトした。レーシングカーとほぼ同じ構成の過給器(ダブルターボ+スーパーチャージャー)を備えており、通常の戦車が行動できないような高地においても、ほとんど性能を落とさずに行動することができる。山岳師団への有力な装甲火力ソースとして期待されている。

特徴

Stlv.22の最大の特徴が「サンダース」と呼ばれる車両間データリンクシステムである。これは戦場のあらゆる最新情報を、戦車/砲兵/歩兵/指揮所間で相互にリアルタイムで情報交換し続け、車長はその情報を基に戦場の状況を把握し次の戦闘行動を決めることが出来るのである。データリンクによって得た情報は車内のカラーディスプレイのデジタルマップに表示することができる。

このタイプのC4IシステムはM1A2等にも搭載され始めているが、初めからこのような高度なデータリンクシステムを搭載した戦車はStlv.22が始めてである。合計30セットあるマイクロコンピュータはデジタルデータバスによってリンクしており、戦車長、砲手、操縦手が同時にデータリンクによって得られた情報や車両の情報を見ることが出来る。

砲塔上部には戦車長用のSFIM HL15パノラマサイトが装備されており360°の全周監視が可能となっている。このパノラマサイトにはレーザー測距機と第二世代微光暗視装置が搭載され、最大4000mの目標を探知することが出来、砲手の捕らえている目標を上書きすることも出来る。

主砲

主砲はオイゲン社独自開発の62口径105mm滑腔砲CN105A37を搭載している。この砲は第三世代戦車では一般的なラインメタル製の44口径120mm滑腔砲と比べると砲身が長く、砲弾の初速が速いため威力が高い。ノーマンインダストリーズが開発した新型APFSDS弾を使用した場合、砲弾の初速が1790m/sと世界最高レベルで44口径に比べ射程も1000m長いという。さらにStlv.22では第三世代戦車としては90式などと同様に自動装填装置を採用している。自動装填装置は90式と同じくベルトマガジン式で1分間に18発発射できる。砲弾はAPFSDS弾、多目的HEAT弾、榴弾が装備されており、スイッチ一つで切り替えることが出来る。

砲手用照準機はSAGEM HL60照準器が搭載されており、3.3倍と10倍の切り替え式の昼間用照準サイト、倍率10倍のCCDカメラ、熱線暗視装置、レーザー測遠器が装備されている。照準器は2軸安定化されており、主砲とも機械的にリンクしているため、照準動作に砲身が追従するようになっている。射撃統制装置は各種センサーと照準器がコンピュータ制御され、初弾命中率は95%だという。行進間射撃も可能。複砲として主砲同軸に12.7mm重機関銃、砲塔上部に7.62mm機銃を装備している。

エンジン

エンジンはZUC-22T水冷V型8気筒ディーゼルエンジンを搭載している。このエンジンの特筆すべき点はユーバール過給システムというディーゼルエンジンにガスタービンを組み合わせたようなシステムを装備している点で、両者の優れた特性を持っている。

通常のディーゼルエンジンのターボチャージャーではエンジンの排気圧でタービンを回し、コンプレッサーを動作させることでエンジンの吸気量を増やして出力を増大させる。一方、ハイパーバー過給システムでは排気に燃料を吹き付けてその燃焼ガス圧でタービンを回すため、通常のターボチャージャーより高い出力を得ているのである。さらにこの過給システムは単体でガスタービンとして動作させることが可能で、出力9kwのAPU(補助動力装置)となり、待機時の電力確保やコールドスタートが容易になるというメリットも生まれた。

このシステムのおかげでStlv.22は排気量が16480ccしかない割に1500馬力のパワーを得ており、レオパルド2のエンジンは47600cc、90式でさえ21500ccということを考えると相当コンパクトに仕上がっている。このためパワーウェイトレシオは第三世代戦車では90式に次ぐ27hp/tと良好な数値で、5秒で停止時から時速32kmまで加速でき、最高速度も時速72km(実際には80km以上出るらしい)と非常に優れた機動性を持っている。エンジンとトランスミッションが一体化されたパワーパックは30分で交換出来るという。

優れたエンジンだが欠点として、レオパルド2などのディーゼルエンジンに比べ燃費が悪いのと、システムが複雑なため前線での整備や修理が困難で、故障時にはパワーパックごと換装するか、整備施設の整った後方へ後退する必要がある。また、極めて高い過給圧を必要とする本システムは、本質的に低地での運用に不向きである。このため、製造された1480両のうち1200両以上が山岳師団に配備されている。

トランスミッションは前進5段、後進2段のSESM ESM 500自動変速機を備えており、水圧懸架式操向機によりスムーズな旋回が可能となっている。懸架装置は独立型の油気圧式サスペンションを備えているが、姿勢制御は行うことが出来ない。

装甲

装甲は交換が容易なモジュラー式の複合装甲を装備しており、被弾時には破損した部分だけを交換することで防御力を回復させることが出来る。他にも新型装甲が開発された場合に装甲を交換することで防御力を上げられるというメリットもある。

防御システムとしてKBCM戦闘車両防護システムが搭載されている。これはCREXと呼ばれる80mm擲弾発射システムとレーザー警戒装置、ミサイル警戒装置、赤外線ジャマーからなるシステムである。9連装の80mm擲弾発射機は砲塔両側面に取り付けられており、発煙弾、赤外線フレア、対人グレネード弾を装填可能で、KBCMはそれぞれの防護装置がコンピュータによって制御され連動して車両を防護するという優れた防護システムである。

輸出

オスマン連邦陸軍と600両の輸出契約が結ばれている。オスマン向けの1号車は2019年6月7日に引き渡された。