架空国家を作ろう 第2.6世界線 - AMX-41P
AMX-41P
基本情報
種類歩兵戦闘車
原開発国フォンセーズ自由国
バルカン・スラヴ連邦共和国
技術協力エーレスラント連合王国
製造NemoR
性能
全長7.46m
車体長7.43m
全幅3.34m
全高2.64m
重量47.2トン
懸架方式油気圧式
速度80km/h(整地)
74km/h(不整地)
航続距離550km
武装
主砲M611 70口径40mm機関砲
副武装M102 12.7mm機関銃(同軸)
M708 CDTS(砲塔正面)
装甲複合装甲(砲塔正面)
複合装甲(操縦室正面)
防弾鋼(車体)
エンジン
エンジンNE-LouisX パワーパック
駆動方式ディーゼル-ガスタービン複合エンジン
排気量16.4L
燃料搭載量840L
出力1730hp/3000rpm
C4ISTAR
射撃管制システムコンバータシステム
操縦用ベトロニクスE/VCQ-2
アクティブ防護装置エイレーネM
乗員3名+偵察兵4名+偵察バイク2台



概要

AMX-41Pはフォンセーズ自由国が運用している歩兵戦闘車。主力戦車であるAMX-70と同型式の車体を用いた歩兵輸送車両で、原則として歩兵は搭乗しない。後部の弾薬庫には無線機を増設し、歩兵の居住スペースを設けた。リウー対戦車ミサイルの予備弾もスレイプニルの6発から12発に倍増されており、戦闘力は主力戦車にも劣らない。車長、操縦手、砲手のほか、2〜3人の偵察要員が乗車する。スレイプニル同様に防御力の強化とエンジンの換装、ネットワークシステムの高度化などのバージョンアップが実施されている。

偵察装備


参考: M3A3光学偵察スイート
AMX-41PはAMX-70の120mm滑腔砲がマウントされていた砲塔をより小型な35mm機関砲の砲塔に換装している。浮いたスペースにE/VPY-18 先進光学偵察観測システム(ASSOS)が装備されている。このアセットは赤外線およびサーマルイメージング、レーダー、電気光学イメージングに対応したセンサーを装備している。そして、戦車のタレットに収まる巨大な筐体と運搬能力によって、M2A7は巨大な望遠カメラレンズのような装置を利用してターゲットの詳細な画像を得ることを可能にする。E/VPY-18はM1A5の砲塔正面に装備された、E/VSQ-170目標捕捉・指示照準装置とE/VAQ-11操縦手暗視センサー(PNVS)の組み合わせであるTADS/PNVSの近代化型で、M-TADS/PNVSとも呼ばれており、形式はそれぞれAN/ASQ-170(V)、AN/AAQ-11(V)となった。基本的にはTADS/PNVSと同じ機能を果たすが、機体に大幅な改造を加えずにそのまま装着することが可能である。

E/VPY-18

AMX-41Pに装備されているものは新世代の赤外線技術を使ったセンサーで、操縦用センサー、画像増強装置、目標指示前方監視赤外線、昼間センサー、レーザー照射装置、レーザー追跡装置で構成されている。昼間センサーの昼間テレビはカラーテレビが使用されており、レーザー照射装置のレーザーは複コード化されて、アイセーフ・レーザーも使用される。FLIRを使った操縦センサーとI2による共通状況図配信で発達型操縦センサーを構成しており、これまでは、スイッチにより画像を切り替えて表示していたのを、必要に応じてFLIRとI2TVとの画像を融合表示することができる。それ以外のものが発達型目標指示センサーとなっており、3段階視野の新技術FLIRおよび、画像を基にした非等質性補正、探知距離延長の為の電子式画像安定化、複数目標の追跡機能、複コードでのレーザー・スポット追跡、航空機への共通状況図配信、選択式の視野角、自動ボアサイト機能を有している。

電子光学センサによる射撃管制

E/VSY-18の大きな特徴の一つは高画質のFLIR画像が得られることであり、最大320億ピクセルという極めて大きなフォーカル・プレーン・アレイを有し、その走査画像をアナログ/デジタル変換をチップ上で行うことによって高解像度の画像を得られる。アローヘッドは多数の列線交換モジュールと列線交換ユニットで構成されているため、不具合や故障が生じてもモジュール化ユニットをそのまま交換するだけで機体を作戦状態に戻すことが可能であり、高い作戦稼働率を維持することができる。また、LRMの使用によって戦闘環境や電磁干渉に対しても高い抵抗力を有するようになっている。

砲手用射撃管制ポート

また、従来装備車の前席操縦席(予備射撃手)には、中央にハンドクリップ、光学中継管、目標指示電子表示および制御の基本ユニットが入った小型のヘッド・ダウン表示ユニットが一体化した表示/操作装置があり、ORTの表示を見るためには、頭を付けて覗き込む方式であったため、機体の周囲の状況を瞬時に把握することが困難になる欠点があったが、M3A7には、ORTとHDUの代わりとして単色の大画面液晶表示装置が装備されており、画像の読み取りが一層高まると共に覗き込む必要もなくなるため、機体の周囲の状況に注意することが可能になっている。

配備

戦略環境

フォンセーズ自由国大陸領は国土が広大かつ平坦で、長大な海岸線を有する国土全体に戦車部隊を配備することが難しいため、ブランデンブルク?帝国国境に面する南部に主力戦車を配備し、北部やは機動力のある部隊により中央軍本隊の大陸軍騎兵総隊が到着するまでの防衛を担うという戦略をとっている。

即応部隊の重要性

そこで発達した高速道路網を利用し効率的に即応展開するため、防御力よりも戦略的機動性を重視し装輪式とした本車が開発された。開発においては第3世代戦車のAMX-70用の戦闘システムモジュール及び歩兵戦闘車のスレイプニル歩兵戦闘車平行開発されたため、エンジンや射撃統制装置などの部品を出来る限り共用化しコストダウンが図られた。

開発

1991年から開発が始まり、1993年には試作1号車が完成し、1996年までに10両の試作車が製造された。2000年に制式採用され、2014年までの間に400両が生産、配備された。現在では320両がエーレスラント陸軍において運用されている。また、オスマン陸軍に84両が採用され、フォンセーズ自由国海軍歩兵連隊にも120mm砲搭載型が188両採用されている。

設計

車体

車体及び砲塔は圧延鋼版による溶接構造で、良好な避弾経始を有している。重量は25tと装輪装甲車としては重量級で、車体はフェンダー部含め幅3.05m、車体長7.63mと一般的な装輪装甲車より一回り大きく第2世代戦車並みの大きさがある。装甲は前面が40mm徹甲弾に、その他が12.7mm重機関銃弾に耐えるレベルで、装輪装甲車としては良好な防御能力だが、戦車に比べれば非常に脆弱で、これが戦術上における戦車との最も大きな違いである。

追加装甲

M8A1専用に車体前面及び砲塔にボルトオンで装着が可能な増加装甲が開発され、車体後部を防御するサイドスカート及び破片飛散防止用のスポールライナーなどとともにエーレスラント領モロッコの駐留部隊を中心に装備されている。これを装備することで重量は約1t増加するが、正面装甲は57mm徹甲弾に抗堪することが可能となる。現在ではサイドスカートを除く増加装甲装着状態での運用が基本となっている。尚、本車は3tまでの重量増加に対応し、最大車重35tまでは問題なく運用可能とされている。

エンジン

エンジン配置は一般的な装甲車と同じフロントエンジン式で、車体後部にはドアが有り砲弾の積み下ろしなどが容易になっている。車体前縁左には油圧ウインチが内蔵されている。エンジンの上部右側に吸気用グリルが有り、車体側面右側のカバーで覆われた排気口により下方に排気される。乗員は操縦手、砲手、装填手、車長の4名である。

火力

戦車と同等のFCSと主砲、装輪車両としては最大級の30トンにも及ぶ車体は、主力戦車を含む全ての車両に対して近接火力での優位を誇る。戦車を発見した場合、自分も戦車に乗っていなければ逃げるしかないというのが、今日の戦場における常識だが、M8A1にはこのドグマの数少ない『例外』として機能している。

主砲

主砲はボフォース社の44口径120mm滑腔砲、または60口径105mm低反動ライフル砲を搭載している。これらの砲システムはモジュール化されているため、数時間で換装可能であり、戦場での迅速な兵装転換や修理に大きく貢献している。エーレスラント兵站標準規格のDM76 120mmAPFSDSや105mm戦車砲弾が使用可能で、APFSDS及びHEAT-MPなどエーレスラント軍が運用するM1、M7やドルナリアなどと弾薬を共用することが可能となっている。そのため、M8A1は概ね第3世代戦車と同等の攻撃力を有し、APFSDSを使用した場合距離1kmで450mm、2kmで400mmの装甲板を貫く。これは改修済み第3.5世代戦車以外の殆どの装甲戦闘車両を正面から撃破可能なものである。

反動低減システム

砲身の先端には高効率のマルチポート型のマズルブレーキが搭載されており、これにより砲撃時の反動を40%軽減させるとされる。また、レオパルトや99式戦車などが装備する一般的なL44 1200mm滑腔砲の後座長が330mm程度なのに対し、M8A1のM827 120mm滑腔砲では730mmと倍以上の後座長を有し、反動吸収能力を向上させている。120mm戦車砲の反動を抑えるには通常50t程度が必要とされるが、マズルブレーキとロングリコイル化により30tの車体で120mm砲の行進間射撃を可能とした。

砲塔システム

砲塔の旋回及び主砲俯仰は電子制御の電気油圧式で、砲身俯仰角は-6度〜+22度となっており、非常時には手動で動作させることも可能。砲身にはサーマルジャケットが取り付けられており、熱による砲身の歪みを軽減させる。弾薬は砲塔に14発、車体に26発の計40発を搭載している。

車長用機関銃砲塔

副武装として12.7mm機関銃を主砲同軸及び砲塔上部装填手用キューポラに搭載しており、装填手用のものはレールを介して360度旋回させることが出来る。また、オプションでさらに12.7mm重機関銃を車長用ハッチ前方に搭載することが可能。砲塔側面には76mm4連装発煙弾発射機を2基搭載しており、レーザー検知装置と連動して発煙弾を発射させることが可能である。

センサー/ヴェトロニクス

射撃管制装置にはエーレスラント軍の第4世代戦車M1A6と同じく、ノーマン・エレクトロニクス製のTURMS(Tank Universal Reconfigurable Modular System: 戦車汎用火器管制モジュラーシステム)が搭載されている。安定化された視察照準装置及びレーザー測遠機、砲口照合装置、環境センサー、デジタル式弾道コンピュータなどで構成される。防御能力の低い本車において初弾必中は最も重要であり、戦車並みの高度なFCSの搭載は必要不可欠であった。

砲手用照準装置

砲手席上部の砲手用サイトは、昼間用の光学視察照準系、レーザー測遠機、熱線映像装置(サーマルイメージャー)を備え、光学視察系は5倍、熱線映像装置は2段階の視野切り替えが可能となっている。対物ミラーが2軸安定化されており、砲身はこれに追従するようになっている。バックアップ用として防盾部に倍率8倍のV7直接照準機も備える。

車長用デジタル監視装置

装填手用キューポラ前方に車長用に全周旋回式のパノラマサイトを備えており、垂直方向-10度〜+60度、水平方向360度、倍率2.5倍及び10倍の切り替え式となっている。照準機能も有しており、車長の動作が優先されるオーバーライド機能を有しているため、他国の第3.5世代戦車同様にハンター・キラー運用が可能である。暗視装置は搭載していないが、車長席から砲手用サイトの熱線映像装置の映像を見ることが出来る。また、操縦手用としてハッチ前方にペリスコープが3基搭載され、中央のものにE/PVQ-13ナイトビジョンゴーグルを取り付けることが出来る。

エンジン

エンジンはZUC-22T水冷V型8気筒ディーゼルエンジンを搭載している。このエンジンの特筆すべき点はユーバール過給システムというディーゼルエンジンにガスタービンを組み合わせたようなシステムを装備している点で、両者の優れた特性を持っている。

ハイパーバー過給システム

通常のディーゼルエンジンのターボチャージャーではエンジンの排気圧でタービンを回し、コンプレッサーを動作させることでエンジンの吸気量を増やして出力を増大させる。一方、ハイパーバー過給システムでは排気に燃料を吹き付けてその燃焼ガス圧でタービンを回すため、通常のターボチャージャーより高い出力を得ているのである。さらにこの過給システムは単体でガスタービンとして動作させることが可能で、出力9kwのAPU(補助動力装置)となり、待機時の電力確保やコールドスタートが容易になるというメリットも生まれた。

低排気量の実現

このシステムのおかげでStlv.22は排気量が16480ccしかない割に1500馬力のパワーを得ており、レオパルド2のエンジンは47600cc、90式でさえ21500ccということを考えると相当コンパクトに仕上がっている。このためパワーウェイトレシオは第三世代戦車では90式に次ぐ27hp/tと良好な数値で、5秒で停止時から時速32kmまで加速でき、最高速度も時速72km(実際には80km以上出るらしい)と非常に優れた機動性を持っている。エンジンとトランスミッションが一体化されたパワーパックは30分で交換出来るという。

燃費の悪化と修理頻度の増加

優れたエンジンだが欠点として、レオパルド2などのディーゼルエンジンに比べ燃費が悪いのと、システムが複雑なため前線での整備や修理が困難で、故障時にはパワーパックごと換装するか、整備施設の整った後方へ後退する必要がある。

懸架装置

懸架装置は装輪装甲車としては珍しい全輪独立型の油気圧懸架を採用しており、ストロークは310mmでCTISと共に不整地での機動性向上に貢献している。操舵機構は通常時は第1、2輪が操舵するが、時速20km以下の際は第4輪も操舵することで旋回半径9mと大柄な車体にもかかわらず優れた旋回性を実現している。駆動は6輪または8輪駆動を状況に応じて切り替えることが出来る。浮航能力はないが水深1.2mまでの河川を事前準備無しで渡渉することが可能である

変速機

トランスミッションはドイツのZF社のZF5HP1500をイヴェコ社がライセンス生産したもので、前進5段、後進2段のオートマチックトランスミッションを搭載する。エンジンとトランスミッションはパワーパックとして一体化されており、約20分で交換が可能である。

タイヤ

タイヤは14.00×20のミシュラン製ランフラットタイヤを左右4個ずつ備え、被弾などでパンクしてもタイヤ内部の中子が車体を支えることにより少なくとも80kmは走行可能とされる。メーカーによれば地雷などでタイヤが2つ完全に吹き飛ばされても走行可能としており、履帯が切れると走行できなくなる装軌車両と比べてタイヤ式の有利な点である言えよう。また、本車では走行中でも操縦席から8輪全ての空気圧を調整することが出来るタイヤ空気圧中央制御システム(CTIS)を有しており、路上では空気圧を高くして摩擦抵抗を下げ、雪上や泥濘地では空気圧を下げて接地圧を下げることで走破性を高めるといったことが可能である。

車内装備

車内は与圧式のNBC防護装置を含む空調装置により、外気温が-30度から44度の範囲で快適な状態を保つことが出来る。動力室と操縦席は防護壁により区切られている。操縦席、戦闘室、動力室にはそれぞれ火災検知器と自動消火装置が備えられている。

後期生産型の150両は車体後部が22cm延長されており、車体後方の主砲弾用のラックを取り外し、4名分の座席を装着することで完全武装の兵士4名を輸送できる準戦闘兵車仕様とすることが出来る。砲弾ラックと座席は一般的な工具にて簡単に交換することが出来、準戦闘兵車仕様とした場合主砲弾搭載数は16発になる。

派生型

装甲戦闘車両モデル

AMX-41 ATV
M866 140mm砲搭載型。反動が強烈すぎるため、砲塔は全周砲塔ではなく左右30°、俯仰±10°に制限されている。
AMX-41 ATM
BGM-108L リウーLR 6連装戦車ミサイル発射機を2基装備。後期生産型には完全打ちっぱなしのBGM-108N リウーFOが装備されている。
AMX-41 IFV
歩兵戦闘車型。主砲は30mm機関砲に換装されている。11人の完全武装歩兵を収容できる。

支援車両モデル

AMX-41 C2IV
指揮通信車型。HF/VHF/UGFの無線機が搭載される他、マイクロ波通信用の伸縮式マストを備える。100インチの共通状況図を映し出すスクリーンが車内側面に据え付けられている。武装はシグナールのDINGOリモートウェポンステーションが搭載され、7.62mm機関銃又、12.7mm重機関銃、40mmグレネードランチャーを搭載できる。
AMX-41 ARV
装甲車両回収車型。ウインチとドーザー、クレーンを搭載し故障したり動けなくなった車両の回収を行う。油圧ウインチは牽引能力20tで長さ100mのワイヤーを備える。油圧クレーンの釣り上げ能力は9tでM8A1自身のパワーパックの交換などにも使用される。自衛用として12.7mm機関銃を2基搭載している。

砲兵モデル

AMX-41 MCV
重迫撃砲搭載型である。車両後部に120mm迫撃砲を搭載しており、シグナール社の半自動装填装置が備えられている。弾薬はHE、催涙弾、発煙弾、白燐弾、STRIX誘導砲弾などが発射できる。核砲弾の信管ロック解除用データパスを持たないため、核武装はできない。このことを逆手に取り、相手を刺激しないことを優先する低強度紛争などの火力支援にアサインされることも多い。自衛用としてノーマル・エレクトロニクスのSHEEPリモートウェポンステーションを搭載し、5.56mm、7.62mm機関銃、40mmグレネードランチャーを搭載できる。