架空国家を作ろう 第2.6世界線 - ユーロチョッパー EC764
EC764 武装偵察ヘリコプター
基本情報
種類武装偵察ヘリコプター
原開発国RAM帝国
バルカン・スラヴ連邦共和国
技術協力エーレスラント連合王国
運用者フォンセーズ自由国陸軍
バルカン・スラヴ連邦陸軍
フォンセーズ自由国海軍
エーレスラント陸軍
製造ユーロチョッパー
性能
全長16.25m
胴体幅3.30m
全高5.05m(EOS頂部まで)
ローター直径14.87m
空虚重量5,625kg
運用時重量9,010kg
最大離陸重量11,330kg
積載量3,400kg
巡航速度265km/h
超過禁止速度322km/h
上昇率550m/min
ホバリング限界高度4400m
航続距離730km
乗員2名
駆動系
エンジンNEM R6000:2基
搭載位置機体上面中央部
駆動方式ターボシャフトエンジン
出力2400kw
主砲
名称Bleux 55口径30mmチェーンガン
弾薬規格35×194mm EDF弾
作動方式チェーンガン
冷却方式強制液冷
発射速度180発/分
装甲貫通力140mm(AIPHE/500m)
200mm(AIPHE/200m)
使用弾薬AIPHE(知能化徹甲榴弾)
3PHE(プログラマブル榴弾)
APFSDS
HEI
給弾方式ベルトリンク方式
携行弾数100発
電子兵装
ピナクルEOFLIRE/ALG-77
捜索用LIDARE/APG-76
イルミネーターE/ARQ-5
機体センサーFLIRE/ALQ-2
ESMアンテナE/AAQ-47
EODASE/APG-5
レーザー警戒装置E/APG-7
航法システムE/ANR-8
武器システム射撃管制装置E/APG-42
ATM誘導システムE/ANX-24
敵味方識別装置E/APX-105
電子戦スイートE/ALE-44



概要

EC764はルートアセシオン・ミーリア帝国バルカン・スラヴ連邦共和国エーレスラント連合王国が共同開発した武装偵察ヘリコプターである。機体は、細身の胴体に前席と後席に大きな段差をつけた縦列複座配置の操縦席という、攻撃ヘリコプターによく見られる構成を採っている。メインローターは複合材料製の40枚ブレードで時計回りに回転し、テールローターは4枚ブレードで2枚1組のものをオフセット角度を付けて組み合わせている。風防は防弾ガラスが使用されており、12.7mm弾の被弾に耐え、胴体の操縦席周辺は20mm弾の直撃被弾に耐えられる装甲が取り付けられている。中央胴体両側面からはスタブウィングと呼ばれる小型の固定翼が突き出し、リウー対戦車ミサイルや自衛用の空対空ミサイル、無誘導ロケット弾ポッドなどの携行能力がある。また、機首下面には30mm機関砲が固定武装として装備され、射撃手のHMDの動きに連動して砲身が向きを変えるようになっている。

機首先端部にはセンサー類を収めたターレットを装備し、ここにはTV/前方監視赤外線/レーザー照射装置による光学式センサーが搭載されている。これによって夜間や悪天候時の作戦能力も備え、また、精度の高い照準能力も有している。このセンサー類による情報は、操縦士が装着する表示装置に映し出され、外界の状況と飛行情報、飛行システムの監視を同時に行うことができるようになっており、状況認識能力を高めている。

特徴

機体

ステルスローター
メインローターは先端に後退角の付いた4枚で、チタン系複合材を多用している。テールローターも同じく4枚で、騒音低減のために交差角60°でX字型に重ねた特殊な形態をしている。胴体に取り付けられたスタブウイングには前縁フラップが設けられており、輸送機への積み込みを考慮して取り外しも可能である。テイルローターもチタン複合材によるヒンジレス・ベアリングレス・ローターハブで2枚1組のものをオフセット角度を付けて組み合わせている。ヒンジレス・ベアリングレス・ローターハブはローターのねじれによって角度の変化を実現し、部品点数が従来の4分の1に減少している。
装甲化コックピット
操縦席周辺にはセラミック複合装甲板が装着され、強化構造のフレームが乗員を保護するよう設計されている。前席と後席の間には破片や爆風を遮る透明なブラスト・シールドが設置され、被弾した際に二名の乗員が同時に負傷する事を防止している。操縦系統は油圧式だが、被弾を考慮し電気式操縦系統も設けられている。 墜落時に乗員を守るため、座席にもセラミック製装甲が取り付けられ、着陸脚や機関砲、胴体下部は墜落時の衝撃を吸収する構造となっている。

操縦系

エンジンやトランスミッションなどには、構造材としてスカンジウム添加アルミニウムチタン合金(Al-Ti-Sc系合金: SCAL3300)の装甲板が使用され、対弾性を高めている。SCAL3300合金は機体の桁材、外皮にも使用されており、構造自体へのダメージを軽減し、容易に修復可能なものとなっている。メインローターには繊維強化チタンが用いられ、25mm砲弾が直撃しても最低30分間飛行が可能な設計となっており、メイントランスミッションは被弾によって潤滑油が全て損失しても、60分はサブアキュミュレーターが働いて作動する設計である。

赤外線ステルス排気口

エンジン排気口には、排気に周囲の常温空気を混入させて温度を下げる赤外線サプレッサーが装備されている。これは赤外線誘導方式の対空ミサイルの回避に有効とされる。

ピナクル捜索監視照準システム


エーレスラント陸軍所属のAH-18(EC710C)に装備されているピナクル

システム概要

ピナクル捜索監視照準システム(PTAS)は、35GHzのKaバンドミリ波レーダーと2kWのLIDARを複合搭載したアクティブ捜索システムで、目標の発見や捕捉/照準に加えてLPIを有するように設計されている。レーダー自体は、主ローターマスト頂部の重量83kgの円盤形ドームに収められていて、空対空モードでは360度の捜索能力を有し、1回の360度全周走査は30秒以内で行われる。また、空対地モードでは、一つの走査セクターは90度で、それを3セクター有し、機体前方270度の範囲内で走査する。この他、地形プロファイリング機能も有する。

捜索探知能力

探知スキーム
ピナクル捜索監視照準システムは1000以上の目標を探知する能力を持ち、その中から戦車や空中部隊などを迅速に探知・識別して位置を特定し、攻撃のための優先順位付けを行える。空対地モードでは、地上目標に加えて空中目標の探知も可能だが、空対空モードでは地上目標の探知能力はない。
プロファイリング
センサーの走査で把握された目標は機上プロセッサーが、精密な位置評定、移動速度、移動方向などの情報処理を行う。この作業は同時に最大256目標に対して行えるようになっており、それぞれの目標が装軌式車両または車輪式車両であるのか、防空施設であるのか、ヘリコプターまたは航空機であるのかといった種別を特定することも可能である。さらにこれら探知目標について、脅威の度合いを判定して自動的に対処優先順位を付けて目標リストを作成する機能も有している。乗員は目標リストの順位に従って攻撃を行うことができるほか、目標リストの順位を拒否して攻撃を行うことができる。加えて、空対地モードでは優先射撃ゾーンを設定し、そのゾーン内のみの目標に関する優先順位付けも行える。優先順位付けされた目標は、優先度の高いものから順に最大で16目標がコックピットのへ機能表示装置に表示される。

自己警戒装置

ピナクル捜索監視照準システムの基部にはE/APR-48 レーダー周波干渉装置(RFI)のセンサーが付いている。これは、周囲360度の脅威警報・識別能力を有しており、FCRの照準線に準拠した最大90度の範囲で脅威目標への射撃方向判定を行うことが可能であり、EC710が地形などの陰に完全に隠れる前に受動方式で敵防空システムのレーダー波の輻射を捉え、その信号の特徴を内蔵データと比較することで、輻射源のタイプを特定してMPD上に敵防空システムの脅威レーダーの存在とそれがどのようなものであるかを示す型式を合わせて表示することができる。また、その情報はFCRに伝えられて最大100目標のFCRの探知情報と合わせられ、その中の16目標について優先順位付けを自動で行い、それらに対してアクティブ・レーダーホーミング+慣性誘導による専用のリウー対戦車ミサイルにより攻撃が行われるが、より精密な攻撃が必要である場合には、機首に装備されたE/AN/ASQ-170目標捕捉・指示照準装置(TADS)により目標を視認で確認してミサイル攻撃をすることができる。

情報処理装置

FCRの捜索処理による目標に対するキュー化は完全に自動化されており、EC710が地形などの陰に隠れた後でも作動している敵防空システム存在下で、乗員による反応時間の最短化を実現している。RFIのアンテナアレイは、FCRアンテナとともにボアサイト化されているのでRFIによる探知は高い精度でFCRの目標情報と一体化される。レーダー輻射源の脅威特性の特定方法は、最大100の脅威レーダー輻射をプログラム化して、そのプログラムを内蔵データと照合することでレーダー輻射源の機材などを特定する。このプログラムは、取り外し可能型の使用者データ・モジュール(UDM)に収められており、新たな脅威が出現した場合でもユーザーが容易にアップデートできるシステムとなっており、脅威の捜索、追跡、誘導信号の探知を識別して攻撃目標の優先順位を行う上で大きな役割を担っている。これは、戦闘機に搭載されているレーダー警戒装置(RWR)と同様の原理であるが、FCRと内蔵データと組み合わせることで、RWRに比べて100倍の能力を持つシステムとも言われている。

武装

武器システム
EC764には革新的な戦闘管理/連携攻撃/状況認識能力が与えられており、ノーマン・サイメトリクス?製改良型戦術情報処理装置(TACD)を装備する。このデバイスは、256Mbpsという高速データ転送機能を有しており、行動中の地上部隊、あるいは他の作戦中のヘリコプター、地上の火力チーム、E-15 AWACSなどと各種データのやりとりを行う。これによって、情報の交換や目標の引き渡しと引き受けなどか可能となり、EC710は各種のC4Iシステムに参加することで統合化された空地戦を行うことが可能である。TACDで転送できるデータとしては、座標データ(目標、脅威、経由点、障害物についての情報とその管理手段)、FCR目標データ(全目標、目標の優先順位、無線周波による伝達、)戦闘損害評価、射撃ゾーン(射撃ゾーンでの目標の優先順位と射撃禁止ゾーン)などで、これにより、本機で作成された目標データなどをTACDを介して、他の戦域内の友軍に提供して、30秒以内に調和のとれた精密攻撃を実行することが可能である。
精密姿勢制御
油圧式に安定操縦性増強システム(SCAS)が組み合わされ、4軸デジタル制御自動操縦装置も備えられている。自動操縦制御の機能として方位固定、高度固定、速度固定、巡航、ホバリング固定、ホバリング揺動制御、制御力微調整が可能。
グラスコックピット
グラスコックピット化され、8×6インチ2基、4.2×4.2インチ1基の計3基の多機能カラー液晶表示装置を装備し、飛行計器情報、各種システム情報、GPSデジタルマップナビゲーション、戦術状況、索敵・照準情報などが表示可能。ジョイスティックのようなミッショングリップを装備し、照準システム操作、兵装選択から発射までが操作可能。
ヘルメット表示照準システム
ティーガーやローイファルクで採用されているエリクソン・フォトニクス社製Pinacleヘルメット表示照準システム(HSMD)を採用。40度の視野を持ち、両眼で見る事が可能。TSSと連動し、目標に視線を合わせるだけでロックオンが可能。ガトリング砲とも連動している。

前後席は基本的に共通設計なためにどちらでも操縦、攻撃が可能で、訓練も分ける必要がない。パイロットとして操作する場合は液晶表示装置の右側が飛行に必要な高度、機体姿勢、その他の一般的な情報、左側はエンジン、油圧系、電気系のシステム関係の状態表示、中央下側は飛行姿勢の補助表示が可能。射手として操作する場合は武器の状態表示、照準システム、センサーを表示をする。

電源

電子機器を動作させる電源として、28V・400Aの直流発電機を2基搭載、交流変換器も装備。エンジン上部には補助動力装置(APU)が搭載され、28V・200Aの発電機を動作、エンジンスタートやブレードの折り畳みなどに使用される。また、19セル25A/hのニカドバッテリーにより、非常時に最低でも20分はシステムを維持することが可能。

アビオニクス

武器システム
EC764の兵装電子システムは、任務器材パッケージ(MEP)と呼ばれ、エーレスラント軍で使用されているものはELMEP、フォンセーズ軍で使用されているのものはHAPMEPとそれぞれ呼ばれる。ユーロMEPは対戦車兵装サブシステム、操縦士用画像サブシステム、空対空サブシステムなどで構成され、昼夜間、悪天候を問わず匍匐飛行が行える。また、システム管理などの兵装コンピュータ・シンボル・ジェネレーターを中核として、機体に搭載されている複合センサーと組み合わされて乗員のHMSDに表示される。
警報装置
E/AVR-2A レーザー警戒装置、E/APR-39レーダー警戒装置、E/AAR-47ミサイル警戒装置、E/AAQ-66赤外線妨害装置、E/ALE-47 チャフ・フレアディスペンサーを装備している。オプションとしてE/ALQ-211 先進統合電子戦システムの搭載が可能で、各警戒システムが連動し、敵レーダー範囲の表示や回避ルートの指示、脅威発信源に自動的にジャミングをかけるなどにより、より高い生存性を実現できる。

武装

30mmチェーンガン

固定兵装として機首ターレットにMeup 55口径30mmチェーンガンを装備。ターレットは固定モード、HMSDモード、TSSモードの三つのモードを選択可能。HMSDモードではヘルメット表示照準システムの動きを感知し、ガンナーが向いた方向にターレットが連動する。TSSモードではTSSによりロックオンした目標の動き、距離、速度、温度、風などのデータを元に自動的に計算し、最適な照準を行う。

対戦車ミサイル

スタブウィングが大型化され、リウー対戦車ミサイルを最大16発搭載可能となった。ロケット弾の射撃モードは弾着地点連続計算と投下地点連続計算の二つのモードがある。前者ではHMSDにロケットの着弾予想地点が表示され、目標と重なるように発射することで命中する。後者ではあらかじめTSSにより目標をロックオンし、FCSの指示するように飛行する事で自動的に射撃する。

70mmロケット弾

全長1.06m、弾体直径70mm、重量6.2kg、展開時尾翼幅0.168mで、先端に弾頭を取り付けるネジ部、中央部分にダブルベース固体推進薬と点火装置を内蔵する。弾体には溝が切られており、これにより弾体を発射直前に毎分600回転させ、発射直後、低速時の弾道を安定させる。外側には弧状断面を持つ3枚の取り巻き型翼が収納され、発射後展開して空力により弾体を毎分2,100回転させ、弾道を安定させる。 また、各種弾頭、信管は事前に組み合わされて戦地に送られる。どのモデルも、最小射程は300m、最大射程は弾頭の重量によって異なるが、8,000mほどである。使用可能な弾頭としては破片榴弾、多目的HE子弾内蔵弾頭、フレシェット弾、照明弾、煙幕弾などがある。

空対空ミサイル

対ヘリ戦闘任務を偵察ヘリに任せている陸軍とは違い、海兵隊では攻撃ヘリ自身が空対空戦闘も行うので空対空戦闘能力が高く、短距離空対空ミサイルもインテグレート可能なように改修されている。

機動性

本機の探知航行装置は特に夜間作戦・悪天候時に能力を発揮する。機体設計もAH-64よりも輸送機に搬入させやすくなっており、前線への投入も容易である。輸送機が無い状態であってもフェリーの航続距離は1,330kmにおよび、この長大な航続距離のお陰で、基地から作戦空域まで飛行していくことが可能である。

対水上レーダー

対水上レーダーは分解能の高い逆合成開口レーダー(ISAR)に、ディッピングソナーは探知距離の長い低周波ソナーに変更した。
対艦ミサイル
また、対潜魚雷以外にも対艦ミサイル(AGM-114M ヘルファイアII)や対潜爆弾の装備も可能となり、探知能力とともに攻撃能力も向上した。これらの新技術の導入により、SH-60Jとは全く別種の機体と呼べるものとなり、開発にも長い時間を必要とした。

その他支援設備

着艦誘導装置

着艦誘導支援装置(SLAS)は、搭載艦に自動で着艦進入できる、世界で初めて実用化されたシステムである。ディファレンシャルGPSの位置情報によって搭載艦の60ヤード付近まで、赤外線とレーザーによって母艦へのアプローチ、飛行甲板上への自動進入、ホバリング、着艦まで自動誘導される。甲板が目視しにくい夜間や悪天候時における操縦士の負担を大幅に軽減できる。

全天候作戦支援システム

通常のヘリコプターは悪天候時にはSLAS使用を指導しているが、SLASによる着艦は時間がかかることや、装置に頼り技量が落ちることを懸念するパイロットも多く、夜間でもSLASを使わずに誘導灯を頼りに着艦する者が多いという。