架空国家を作ろう 第2.6世界線 - ユーロチョッパー EC618
EC618 哨戒ヘリコプター
基本情報
種類艦隊対潜ヘリコプター
原開発国フォンセーズ自由国
バルカン・スラヴ連邦共和国
技術協力エーレスラント連合王国
運用者フォンセーズ自由国陸軍
バルカン・スラヴ連邦陸軍
フォンセーズ自由国海軍
エーレスラント海軍
製造ユーロチョッパー
性能
全長13.77m
全高4.01m
ローター直径12.06m
空虚重量2,426kg
運用時重量4,010kg
最大離陸重量4,670kg
積載量1,750kg
武装Tp.13 対潜魚雷: 2発
18連装ソノブイ投射器
乗員4名(操縦士2名+TACO2名)
駆動系
エンジンNEM R6000:2基
搭載位置機体上面中央部
駆動方式ターボシャフトエンジン
出力2400kw
電子兵装
センサーFLIRE/ALQ-2
通信用PAAAE/ACN-4
EODASE/APG-5
捜索用ミリ波レーダーE/APR-3
捜索用LIDARE/APG-7
追跡用レーダーE/ANG-8
ソナー音響情報処理装置E/UYS-4
ソノブイ受信機E/ARR-72
電波探知装置E/ALQ-233
磁気探知装置E/ASQ-66
ディッピングソナーE/AQS-53
EC603 ※HELO型のみ装備
C4ISTAR
作戦級データリンクATDDL-2
戦術データリンクATDDL-8
対潜武器管制システムNAVTAC Mk.6



概要

EC618はフォンセーズ自由国バルカン・スラヴ連邦共和国エーレスラント連合王国が共同開発した艦上対潜ヘリコプターである。排水量の小さいフリゲートや警備艇でも運用できる小型機として、EC340 ASWを補完する機体として開発された。ただし、近年の対戦装備の小型化に伴い、沿海域での対潜作戦に必ずしもEC340のような大型対潜ヘリコプターは必要ではなく、軽対潜ヘリコプターであるEC618を格納した対潜フリゲートが単独で哨戒任務にあたるケースも多々ある。

任務

マルチロール対応

EC618は艦上汎用ヘリコプターとしての性格も強く、水上艦の戦闘システムの一部として、そのセンサーや攻撃手段の三次元的な延長として運用するという運用構想のもと設計された。単なる対潜哨戒機としての任務だけではなく、対水上打撃任務においては目標捜索を行ない、必要に応じて自らも空対艦ミサイルによって攻撃を実施する。また、副次任務として、捜索救難や電子戦、補給輸送から指揮連絡、対地ミサイルによる沿岸目標の攻撃に至るまで、多目的に運用される。

対潜戦

敵潜水艦をソナーやソノブイで検出した情報を機上で処理すると共に、搭載艦や僚機との戦術データリンクによって情報を共有する。水上艦同士の見通し線外VHF通信よりも大量の情報を迅速に交換することができ、高性能化した現代の潜水艦に対抗する。必要に応じて魚雷や対潜爆弾で攻撃するなど直接対処を行うこともできる。

対水上戦

敵艦船を探知・識別し、戦術データリンクによって搭載艦へ情報を伝達すると共に、味方艦船による艦対艦ミサイル攻撃の支援を行う。これまでは情報収集や行動の監視のみが任務であったが、敵が小型艦船の場合は、必要に応じてリウー対戦車ミサイルや魚雷、対潜爆弾で攻撃・警告するなど直接対処を行う。

偵察・監視・目標捕捉

合成開口レーダーやFLIRにより、不審船など対水上目標に対する識別能力や暗視能力が向上した。MANPADSや機銃などによって突発的な攻撃を受けた場合も、防御システムによって自動的に回避でき、必要に応じてリウー対戦車ミサイルや機関銃による攻撃、対潜爆弾による警告を行うなど直接対処する。

設計

機体

艦上の狭い格納庫に収納するため、テイルブームは手動、メインローターは電動による折りたたみに対応し、後部主脚位置も変更されている。また駆逐艦やフリゲートなどの狭いヘリコプター甲板での運用に対応してローターブレーキを追加するとともに着艦拘束装置が装備され、さらに尾輪は複列式となっている。一方、過酷な野戦環境での乱暴な離着陸を考慮しなくて良いので、主脚はやや簡素化されたほか、装甲板も撤去された。このほか、ドアのスライド開閉方式への変更、HIFR用装備の追加、フローテーション・バッグの装備、救助ホイストの追加などが施された。

メインローター

EC618は、メイン、テールローター共に4枚の羽根を有した回転翼によって構成され、ノーマン・ダイナミクス社製カリンカターボシャフトエンジンによって動力を与えられている。回転翼は折りたたみ式であり、展開時はエラストマー製のベアリングローターヘッドに固定される。テールローターは傾斜が付けられており、剛性クロスビーム構造である。戦術輸送機による航空輸送を目的とした陸軍の要件を満たすため低全高形状となっおり、完全武装の歩兵1個分隊約11名の搭乗が可能であり、2,600ポンドの内部積載量を持ち、外部からスリングによって9,000ポンドの貨物を吊り上げ可能としている。

航法用アビオニクス

機首の気象レーダーに加え、機首左にE/APQ-147マッピング/地形追従レーダーが備わっている。エンジンはNEM マリエル300ターボシャフトエンジン。ASEには、E/AAR-47ミサイル警報装置、E/AVR-2レーザー警報装置、E/ALQ-162CW連続波ジャマーを装備。

エンジン

大量の機材と長大な航続距離を求めた結果、3発のエンジンと巨大な床下燃料タンクを搭載する大型機となったが、オプションのテールブーム及びメインローター折り畳み機構によって艦載機としての運用を可能としている。またシーキングの後継機として開発されたため、機体の寸法・重量はミネルヴァ級フリゲートのヘリ甲板に合わせて設計され、胴体は大型化しながらもメインローターも含めた全長は22m級に納まっている。

電子兵装

EC618の兵装電子システムは、任務器材パッケージと呼ばれ、HACとUHTのものはユーロMEP、HAPのものはHAPMEPとそれぞれ呼ばれる。EC340MEPは兵装サブシステム、操縦士用画像サブシステム、空対空サブシステムなどで構成され、昼夜間、悪天候を問わず匍匐飛行が行える。一方のHAPMEPは、システム管理などの兵装コンピュータ・シンボル・ジェネレーターを中核として、機体に搭載されている複合センサーと組み合わされて乗員のHMSDに表示される。

内装

座席配置

巨大な機内空間は左舷にステップ付きドア、右舷にスライド式カーゴドアを備え、兵員8人分の座席を備える。後部にランプ・ドアを装備することも可能であり、ランプ・ドア搭載機は後部胴体の形状が異なるため対潜型とは容易に識別できる。5枚のメインローターはNE社がロイリで取り組んだBERPブレードを採用し、特徴的な外見を備えている。エンジンは陸軍向けの機体はNEM バルバラ322を搭載するが、海兵隊向けではバルバラ503が搭載される。

武装

対潜魚雷

対潜型は対潜魚雷の他、対艦ミサイルの搭載も可能である。輸送型は3,050kgまでの貨物を機内に搭載することができ、1,440kgまでの貨物を吊り下げ輸送することもできる。EC603に求められたのは、「対潜戦・対水上戦能力の向上」、「人員物資輸送・警戒監視など多用途性の向上」、「安全性の向上」であった。これらを実現する為、搭載機器類の追加・変更にとどまらず、機体形状の変更やローター、エンジンまで手が加えられた。

機内空間の拡大

EC618は機内空間を拡大したほか、エンジン換装、新開発の高性能ローター、着艦誘導支援装置、戦術情報処理表示装置を装備している。多目的化に付随して、捜索救難および輸送のため、キャビン内の完全防水化と床面強化が要望されていたが、計画段階で見送られた。物品搬出入の効率化のため、キャビンドアが2重式となっている。

対水上レーダー

対水上レーダーは分解能の高い逆合成開口レーダー(ISAR)に、ディッピングソナーは探知距離の長い低周波ソナーに変更した。
対艦ミサイル
また、対潜魚雷以外にも対艦ミサイル(AGM-114M ヘルファイアII)や対潜爆弾の装備も可能となり、探知能力とともに攻撃能力も向上した。これらの新技術の導入により、SH-60Jとは全く別種の機体と呼べるものとなり、開発にも長い時間を必要とした。

その他支援設備

着艦誘導装置

着艦誘導支援装置(SLAS)は、搭載艦に自動で着艦進入できる、世界で初めて実用化されたシステムである。ディファレンシャルGPSの位置情報によって搭載艦の60ヤード付近まで、赤外線とレーザーによって母艦へのアプローチ、飛行甲板上への自動進入、ホバリング、着艦まで自動誘導される。甲板が目視しにくい夜間や悪天候時における操縦士の負担を大幅に軽減できる。

全天候作戦支援システム

フォンセーズ海軍では夜間や悪天候時にはSLAS使用を指導しているが、SLASによる着艦は時間がかかることや、装置に頼り技量が落ちることを懸念するパイロットも多く、夜間でもSLASを使わずに誘導灯を頼りに着艦する者が多いという

派生型

EC618 HELO

空母戦闘群の護衛艦、およびそれらが搭載する哨戒ヘリコプターの対潜バリアーを突破してきた潜水艦を撃破することを目的として設計された。その担当水域は比較的狭く、かつ、護衛艦部隊の警戒をかいくぐれるような敵は静粛性に優れていることが予想されるので、対潜センサーとしては、アクティブ・モードのディッピングソナーを使用する。ディッピングソナーは、ソノブイよりも目標捕捉精度が高いため、敵潜水艦が近ければ、ソナー探知に続いて即座に攻撃を行なうことができる。

EC618 HCS

戦闘捜索救難型。空母搭載機が撃墜されて、脱出した乗員が敵の支配地域に降下した場合の戦闘捜索救難を担っている。また、特殊部隊の投入や回収への使用も考慮されており、機体そのものはEC603をベースにしているとはいえ、搭載する装備は、むしろ空軍の特殊作戦用ヘリコプターであるEC340 CCGに近いものとなっている。戦闘捜索救難においては、250海里を進出して非友好地域に降下した4名を救出し、また、特殊作戦時には200海里を進出して8名の特殊部隊員を投入/回収できることとなっている