架空国家を作ろう 第2.6世界線 - ムハンマドW-Jet
W-Jet
旅客輸送機
製造会社ムハンマド設計局
開発国マシュリク共和国
運用国マシュリク共和国


概要

重航空機の飛行に本来必要なのは翼だけで有る.よって全翼機は効率が高いと言える.この旅客機はそれを生かすべく全翼機として開発された. 現状のラインナップは中型リージョナルジェットが中心だが更なる大型化も構想されている.
機体はCFRP製の平面形がW型の極めて珍しい構成で有る.この設計は通常の全翼形式に比べ全幅を抑え翼面積と与圧に耐え得る強度を保ちつつ内部容積の確保に貢献している.これにより1クラス上の機体サイズと同じ収容能力を持つ.胴体前後縁には太い桁が通っている.水平尾翼は無いが垂直尾翼は有り,ヨーコントロールは双垂直尾翼により通常の航空機同様に行う.又,側面風圧面積が相対的に抑えられるので横風の影響を受けにくい.機体後部にエレボンを持ちピッチコントロールを行う.離着陸性能をカバーする為前縁並びに後縁前部にはフラップを有する.当初は吹き出しフラップも検討されたが作動時の客室騒音が著しく大きくなる為廃案とされた.翼上面にはスポイラーを有する.翼端は下向きに曲げられており誘導抗力を減少させると共に方向安定性を向上させる.ここに補助輪が収納されている.床下スペースは貨物室又は燃料タンクとして用いられる.エンジンは垂直尾翼の内側に機体に密着する形で設けられている.このレイアウトはエンジンを地上からなるべく離す事でFOD等による損傷リスクを軽減し,又,不時着時に過度の負荷が掛かる事を抑える.このレイアウトは片方のエンジントラブルでもう1基も損傷する恐れがある為,ナセルはステンレス製の保護機能を持つ物とし,ファンの封じ込めと防護を担う.降着装置は中央前部に前輪,尾翼下前部に主脚,翼端に補助輪を持つ,前脚と補助脚は共通,タイヤは全て共通で有る.これらは機体重量に比べ非常に頑丈であり不整地でも運用が可能で有る.
エンジンはギヤド•ターボファンで有り,低騒音/低燃費を実現している.コアエンジンはやや斜め上に向け取り付けられ,新開発の耐不均等流れファンで境界層を吸い込む事で抵抗を減少させている.レイアウトの関係上整備性が低下する為取り外し用のレールが取り付けられており後ろへスライドさせて容易に取り外す事が出来る.整備性は非常に重視されており全ての部品が通常使用する工具のみで脱着可能で有る.逆噴射は外側に行う.
コクピットは計器版が置かれる場所を完全に埋める1つの大型タッチパネル式ディスプレイによるシンプルな物で,任意に分割して用いる.ディスプレイの焦点は無限遠に設定されており機外から視点を移動しても焦点調整を必要としない.オプションでHUDも装備可能.操縦桿はタッチパネルと干渉しにくいサイドスティック型である. 操縦系統は3重のFBLを採用し軽量化を図っている.機首にはレーダーを有する他,悪天候時の地上運用に適したFLIRをオプションで装備する.左右視界が悪い為翼端など数カ所にカメラを持ち,映像をディスプレイに投影する事で死角をほぼ無くしている.自動運行が可能で有り,CATIIIA以上のILSが設置されている飛行場間の運行ならモードを選択すれば操縦席に誰も居なくても自動的に地上移動,離陸,飛行,着陸,ターミナルへの移動が可能で有る.但し緊急対応などの観点から文字通りの無人運行は困難と見られる.機内データバスはギガビットイーサネットが用いられている.
客室は機体サイズのわりに大きく,真円断面では無い為機内スペースを有効に活用する.与圧による圧力に耐える為天井高が低く客席に適さない客室内後部にはロッドを入れ,それより後方は荷物置きとしている.当初は中央にロッドを通す予定だったが貨物搭載に支障を来す為中止された.これにより頭上の荷物入れは廃止され,乗客の頭上圧迫感を軽減した.翼端付近の客室はやや天井が低いが先述の理由で実際は然程変わらない.座席から見て窓は主に前方にある為,飛行中に下の景色を眺めるのは難しく,W型の形状により左右もよく見えないと言う欠点がある.オプションで窓を設けない事で軽量化する旅客型も存在する.ジュラルミンを用いない為腐食の恐れは小さく,機内は適切な湿度に保たれる.

ラインナップ

W90:モノクラス90席/2クラス80席
W120:同120/100
W150:同150/120

派生型

ウイングチップコクピット型

コクピット左右の視界が悪い為左右翼端にポッドを設け左ポッドにコクピットを配置する.左ポッドは前半部は丸ごと窓となっており良好な視界を持つ.ポッドは誘導抗力減少効果も有り,後部には補助輪が収納される.付根のトンネルを通し客室へもアクセス可能で有る.右ポッド内部はAPUと電子機器が収納される.右側視界は右ポッドのカメラにより補われる.客室窓はオプションとなっている.

ハイブリッド型
ウイングチップコクピット型をベースに右ポッド内のガスタービンで発電し後縁に10基並べた電動ダクテッドファンで飛行する.二酸化炭素排出量を減少させ又推進効率を上げる効果の他,モーターはジェットエンジンより構造が単純で有り保守が容易となる.

電動型
現在のバッテリー技術では困難と見られる.

関連項目