架空国家を作ろう 第2.6世界線 - ファベーラ

概要

新生ブラジル帝国の大都市内部や近郊に点在する貧民窟。
日銭を稼ぐのも厳しい人間たちが、国有地等を不法に占拠し、バラックを建て、盗電等をして生活している。

歴史

ファベーラの原型になる物は、既にポルトガル植民地時代には確認できるが、その名は19世紀末のカヌードス戦争に記述がある。
カヌードス戦争は、パイーラ州のカヌードス村の貧困層が、時の共和制政府に対して反乱を起こした内乱であるが、政府は元奴隷の黒人を徴兵してカヌードスの鎮圧に当たらせた。
この時、政府は「勝利すれば住居を与えよう」と約束して、元奴隷たちを従軍させる。
黒人兵士らはカヌードスに赴き、ファベーラ(植物)の群生する丘(ファベーラの丘)に陣地を構え、反乱軍と戦い、カヌードス戦争は政府軍の勝利となった。
しかし、政府は黒人兵士たちを切り捨てた。
それに対して黒人兵士たちは、ファベーラの丘を占拠して住みだしたのが始まりとされる。
20世紀に入り、軍政時代に入ると極度に肥大化した工業と軍国主義は貧富の差を産んだ。
大都市に流れ込んで失業した貧困層は、国有地を不法に占拠し、住み着く。
やがて大都市郊外に有った、脱走奴隷たちの末裔の集落と結びつき、巨大な貧民窟を大都市郊外に出現させていった。

帝都周辺のファベーラ

王朝復活の際、大規模な区画整理が行われたリオデジャネイロは帝都となった。
その為、帝都中心部や中産階級居住区、商業地域や工業地帯、ガレオン国際空港周辺、コカパバーナビーチ周辺等からはファベーラは一掃されたが、未だに北東部の山岳斜面には大規模なファベーラが有る。
他のファベーラ住人が流れ込んでいるせいも有り、以前にも増して人口は過密になり、衛生面や治安の面で問題が多発している。
また、ファベーラは犯罪の温床であり、70年代にはリトル・ゼ?と言うギャングが仕切っており、小規模な犯罪は少なくなっていたが、現在仕切っているレッド・コマンド?州都第1コマンドと対立しており、緊張状態にもある。
帝室直轄州(新生ブラジル帝国)?新生ブラジル帝国軍警察帝都特殊作戦大隊?を組織し、レッド・コマンド?にあてている。
また、2006年には大規模な駆逐作戦が新生ブラジル帝国軍警察新生ブラジル帝国海軍陸戦隊とで行われたが、結局良い結果は出せなかった。

貧困層

ファベーラの天敵と見られる新生ブラジル帝国軍警察では有るが、彼らもまた低所得であり、隊員にはファベーラ出身者が多い。
ファベーラに残り貧困の中に生きて犯罪に身を染めるか、はたまたファベーラから出て富裕層に使われながらファベーラを取り締まるかと言う皮肉な構図が産まれている。
この構図は、皮肉にもカヌードス戦争時の黒人兵士達の立場と似ている。

打開策

内務省は現状での打開策として、ファベーラの駆逐をせずに自警団やギャング達との共存を画策している。
特にギャング達には、重犯罪を除く利権を認めさせ(麻薬売買は認めている)、代わりにファベーラや犯罪者達のバランスを取らせている。
また、海外から来る招かれざる客はファベーラに潜入する場合が多いので、縄張り意識の強いファベーラ住民達による、不審外国人の密告も奨励しており、過去にも外国人テロリストや工作員が密告されたり、ギャングに始末されたりしている。