そして彼女の人生を大きくゆがめるきっかけとなった出来事が起こる。ライオネス・ロバーツ・ペンドラゴンがその強権を以て
側妃後補強制徴発?令を発布したのである。当時
第二次ブリテン戦争の結果北部イギリス政府は崩壊、彼女の住む北アイルランドは
シーランド帝国支配下の
シーランド帝国領アイルランドとなっていた。側妃後補強制徴発は彼女の住む村まで及び10代後半から30代前半までの女性が検査を受ける事となった。そしてその中で高い結果を出したパトリシアは候補の対象となりタブリンに送られる事となった。村の人や家族は反対したが強制的に徴発されパトリシアは僅か16歳で親元から離される事となった。しかし、当時の彼女は自分が対象となる筈がないと考えていた。自分の様な田舎娘より都会の娘が選ばれるだろうと考えていたらだ。だが、側妃後補の条件は『母体が健康で程よい筋肉を付けている事』、『
皇帝ライオネスと相性が良い』だった為田舎かどうかは関係なかった。そしてそれらを満たしたパトリシアは選ばれた30人の女性の一人としてロンドニウムに送られたのである。