架空国家を作ろう 第2.6世界線 - パトリシア・エミリー・ベイカー
パトリシア・エミリー・ベイカー
出生1974年8月31日
死没2010年5月13日
出生地北部イギリス政府北アイルランド管区
享年26歳
性別女性
学歴中卒(高校中退)
職業
称号

来歴

幸せな幼少期

リチャード・ロバーツ・ペンドラゴンの実母で北部イギリス政府北アイルランド管区にて誕生した。幼少期からお転婆だったが良く笑顔を見せていた彼女は村の人々を自然と笑顔にさせており誰からも慕われていた。小学生の頃は体育の授業などで男子に混じって汗を流した。中学の頃にはある程度落ち着いていたが体を動かす事を好んでいた。

ロンドニウムへの強制徴発

そして彼女の人生を大きくゆがめるきっかけとなった出来事が起こる。ライオネス・ロバーツ・ペンドラゴンがその強権を以て側妃後補強制徴発?令を発布したのである。当時第二次ブリテン戦争の結果北部イギリス政府は崩壊、彼女の住む北アイルランドはシーランド帝国支配下のシーランド帝国領アイルランドとなっていた。側妃後補強制徴発は彼女の住む村まで及び10代後半から30代前半までの女性が検査を受ける事となった。そしてその中で高い結果を出したパトリシアは候補の対象となりタブリンに送られる事となった。村の人や家族は反対したが強制的に徴発されパトリシアは僅か16歳で親元から離される事となった。しかし、当時の彼女は自分が対象となる筈がないと考えていた。自分の様な田舎娘より都会の娘が選ばれるだろうと考えていたらだ。だが、側妃後補の条件は『母体が健康で程よい筋肉を付けている事』、『皇帝ライオネスと相性が良い』だった為田舎かどうかは関係なかった。そしてそれらを満たしたパトリシアは選ばれた30人の女性の一人としてロンドニウムに送られたのである。

絶望の側妃生活

ロンドニウムについたパトリシアは体中のありとあらゆる汚れを落とされ本来パトリシアが一生着る事が出来ないような高級な衣服に着替えさせられた。そして皇帝ライオネスと初対面を迎えた。そしてそのままパトリシア他五名はそのまま寝室に連れていかれ性行為を受けた。互いを思いやる様な物では無くただひたすら物の様に扱われ行為が終わる頃にはパトリシアを含む五名は心を砕かれていた。そうして始まった新生活にパトリシアは僅か一週間で精神を崩壊させた。与えられた部屋から出られず気まぐれにやって来る皇帝に物の様に扱われ陵辱される。行為が終わったらメイドたちにより乱雑に洗われ拭かれ取り換えの終えたベッドに投げられる。一日三食出るが部屋から出られずメイドともまとも会話できない状況にパトリシアは毎晩の様に涙を流した。そんな生活が三か月続くころには何事にも動じる事はなくなり皇帝との性行為の際以外で反応を示すことはなくなっていた。そんな中でパトリシアは妊娠する。他にも三人の女性が妊娠しライオネスは自分の子の誕生を喜んだ。そして子を成せなかった残りの二人は処刑されていた。その様子を彼女達も見ており「産めなかったらこうなる」と脅された。死の恐怖を感じながらパトリシアはお腹の中で子を育てた。流産した残りの二人も殺されパトリシアには更なる重圧がかかった。それでもパトリシアは見事子をなしその子リチャード・ロバーツ・ペンドラゴンは皇太子となった。

犯罪者としての島流し

子をなしたパトリシアにライオネスが構う事はなくなった。同時に扱いも酷くなりその辺の女中と変わらない待遇となっていた。出産後自分の子との面会は禁止され母という事も禁止されていた。女中の様な仕事をこなし地位的には側妃という事で給料は貰えず女中たちの残飯を密かに食べる生活となっていた。それでも何時か改善される日を夢見てパトリシアは耐え続けてた。しかしそんな彼女に追いうちをかける出来事が起こる皇妃がウィリアム・ロバーツ・ペンドラゴンを出産したのである。側妃後補強制徴発?で挑発した何処の馬の骨とも知れない女との子より皇妃としてしっかりと地位と血が分かっている者との子を選ぶのは当たり前の事であり彼女はリチャード・ロバーツ・ペンドラゴンと共に犯罪者としてブリテン島の追放令を受けた。突然その様に言われ有無を言わさずロンドニウムを追い出されリヴァプールに連れてこられたパトリシアは4年ぶりに息子と再会した。最初は母と思わなかったリチャードも心を開き親子は多数の嫌悪の視線と共にブリテン島を追放され実家のアイルランドへと帰っていった。

アイルランドの苦しい生活

彼女が故郷に帰った時村人は笑顔で出迎えてくれた。ずっと連れ去れた彼女を心配していたのである。しかし、両親は既に他界していた。更に親戚からは奇異と嫌悪の視線を向けられ中には「皇帝に媚びを売って贅沢していた」と考える者もおり彼女達を激しく嫌っていた。親戚の支援が受けられないパトリシアは両親の住んでいた家に住むこととなった。しかし、20歳だった彼女は側妃後補強制徴発のせいで高校を中退しており最終学歴は中卒となっていた。加えて彼女は犯罪者としてブリテン島を追放されており彼女を雇おうとする企業は存在しなかった。結果彼女はパートで細々と働き夜には男と交わり金を得る生活を送るようになった。それを理解していたリチャードも自分で出来る事は自分でやり少しでも母親の負担を減らそうと頑張っていた。辛く厳しい生活であったが側妃の頃の様な地獄ではなくパトリシアは五年ぶりの平和な時間を噛みしめていた。

晩年

パトリシアは晩年は性病に侵されていた。治療する金はない上に犯罪者である彼女を治療してくれる病院も医者もいなかった。その為彼女はゆっくりと死に向かっていた。そして2010年5月13日、自宅で夥しい血を吐き亡くなった。彼女の死後リチャードは辛い生活を余儀なくされ村を出た。彼女の墓は村人たちにより村の下でも一番景色が良い丘の上に葬られた。

名誉回復

それから9年後転機が訪れるライオネス・ロバーツ・ペンドラゴンの子ウィリアム・ロバーツ・ペンドラゴンが三代皇帝に即位したのである。ウィリアムは側妃後補強制徴発によって人生を狂わされた女性たちに謝罪すると共に彼女達の名誉の回復を行った。パトリシアに関しても無実が証明された。更にウィリアムは自ら妹のアルトリア・ロバーツ・ペンドラゴンと共に彼女の墓を訪れた。息子リチャードも皇族としての地位が約束されそれまでの先の見えない暗い生活から一変する事となった。彼女の墓には一年に一度ウィリアムが直接訪れており彼の言葉が口先差だけではないことを証明していた。こうして彼女は対外的な悪評を取り除かれた。

親族

上記の通り両親の他に多数の親戚がいたが尽く絶縁されている。リチャードが皇族となった際に近寄ってきた親戚がいたそうだがリチャードが追い返したという。

性格

上記の通り幼少期は明るく活発な少女であったがロンドニウムでは常に無表情で笑みを浮かべる事はなかった。北アイルランドに戻った時には笑みを受けべる事もあったが幼少期に比べれば圧倒的に少なかった。更に晩年は病気のせいで常に苦し気な表情を浮かべていたという。

エピソード

上記の通り側妃とされて壮絶な人生を送っている。しかし中にはその顔で側妃となり不孝を買った為に追放された、というデマが広がっており自業自得とみなす者もいた。それは名誉回復が成された現在でもおり過激な者には彼女の墓を荒らしたり遺骨を掘り出したりする者もいた。それらは全てウィリアムが断固とした姿勢で処罰したため2020年後半からその様な事を行う者は出なくなった。それでも彼女を悪く言う者は未だ一定数いる事も事実であり完全な名誉回復にはまだほど遠かった。