架空国家を作ろう 第2.6世界線 - ナルヴァ対空システム
ナルヴァ対空システム
基本情報
種類地対空ミサイル
目標航空機
巡航ミサイル
その他飛行物体
原開発国エーレスラント連合王国
技術協力中華ソビエト社会主義共和国連邦
バルカン・スラヴ連邦共和国
セーデルランド=ノーリス民主連邦
ロールアウト2016年7月29日
製造ノーマン・ダイナミクス
ミサイル性能
名称ナルヴァ地対空ミサイル
全長380cm
直径25cm
翼幅66cm
重量300kg
燃料固体燃料ロケット
操舵方式推力偏向+サイドスラスタ
飛翔速度1300m/s
弾頭指向性爆破弾頭
弾頭重量45kg
誘導方式INS+COLOS(中間誘導)
ARH+IIRH(終末誘導)
射程0.5~50km
射撃中隊編制
統制群射撃管制装置E/MSQ-160
情報調整装置E/MSQ-161
通信調整装置E/MRC-165
衛星通信装置E/MRC-163
センサー群多機能レーダーE/MPQ-162
低空捜索レーダーE/MPQ-166
パッシブ探知装置E/MPQ-167
信号情報処理装置E/MSQ-164
電子戦支援装置E/MLQ-233
電子妨害装置E/MLQ-260
射撃群8連装ランチャーE/MPQ-162
支援群発電機E/MPC-168



概要

ナルヴァ対空システムはフォンセーズ自由国バルカン・スラヴ連邦共和国エーレスラント連合王国が共同開発した中距離地対空ミサイルシステムである。ミサイルは、メンテナンスフリーのキャニスターに格納され、車両に搭載・輸送される。陣地展開時にはランチャーごと俯仰と旋回が可能である。16基のキャニスターで構成されるランチャーは7トン以上あるものの、主力戦車の主砲塔にマウントされているため、駐鋤や地ならしなしに停止後直ちに射撃を行うことができる。このため、自走対空機関砲に次ぐレスポンスの速さから、SPAAG、CRAMとともに野戦部隊の近接防空システムとしても利用される。

ミサイルはコールドローンチ方式で発射が行われる。発射機、多機能レーダー車輌、指揮通信車輌、整備車輌、補給車輌などからなる1個高射砲兵中隊が最小の防空システムとなる。

射撃中隊の編制

多機能レーダー

MPQ-162レーダーは、ナルヴァ対空システムの核心となるサブシステムであり、多数目標の同時捜索探知、追尾、評定、および発射されたミサイルの追尾・指令誘導の役目を一手に担う、多機能AESAレーダーである。
捜索段階
探知段階においては、レーダー制御システムよって制御された幅0.3°のペンシル・ビームが、全周の半球空間を走査する。走査パターンはプログラムに従って制御され、低空域など特定の空域を集中的に捜索することも可能である。走査中に探知された目標の情報(距離、方位角、高角)は保存され、1秒間に6回更新される。ある1つの捜索ビームで1つの目標を初探知すると、コンピュータはその目標に対して複数のビームを指向して捕捉し、追尾に移行する。最大探知距離は100km、同時に追尾できる目標数は200以上と言われている。
管制段階
管制段階においては、MPQ-162レーダーは多数のチャンネルを有する射撃管制レーダーとして機能し、高精度で目標を追尾して射撃諸元を算出する。
攻撃段階
攻撃段階においては、ナルヴァ対空ミサイルの終末誘導を行うMRC-165通信調整装置を補完し、ナルヴァ対空システムに対して2wayリンクコマンドの中間指令誘導を行うことで、目標に対する対抗戦展開時間を局限するとともに、ミサイルの誘導飛翔経路を効率化する。

このようにして、MPQ-162は目標の捜索・探知、追尾および射撃諸元の算出という複数の機能を単一の機種で実現しており、これにより、従来の防空システムでネックとなっていた、捜索レーダーから追尾レーダーへの目標の移管などがより迅速化され、交戦がより円滑化された。それらを一括して担当するMPQ-162は、捜索・探知、管制、攻撃という、ナルヴァ対空システムの基本機能の中核体として機能する。

情報調整装置

ヘルミオネシステムでは従来の指揮官による戦術情報処理を代替するMPQ-161情報調整装置を導入した。MPQ-162レーダーやデータリンクなどからの情報を総合して、周囲の目標について、その脅威度や攻撃手段などを自動で判断する。これにより、目標への対応についての判断において、処理時間が飛躍的に短縮された。

射撃管制装置

MRC-161によって攻撃の判断がなされたとき、ミサイルを選定し、ランチャーに発射指令を送り、発射後には中間誘導を行い、終末段階においては射撃指揮システムに対して指令を行う。実際の攻撃を管制するのがMRC-160ヘルミオネ射撃管制システムである。従来用いられていたWDSをもとに、ヘルミオネシステムに適合化したものである。16連装ランチャーのほか、電子戦支援システムや電子妨害装置などとも連結され、その攻撃を管制する。

ナルヴァミサイル

誘導方式

誘導方式は初期から中間誘導は慣性誘導と発射母機からのデータリンクによる指令誘導、終末誘導にはミサイルに内蔵されたレーダーによるARH/PRHが用いられる。中間誘導は僚機に引き継がせることも可能。射程は最大50km程度。

中間誘導

ナルヴァ対空システムの特徴として指令送信機、シーカー、近接信管などに特殊な変調方式を採用していることがあげられる。これによりナルヴァ対空システムは敵のレーダー警報装置に探知されることがなく攻撃可能である。この変調方式はFCSレーダーを使用した指令送信が不可能なためナルヴァ対空システム運用のためにはAMZACと呼ばれる指令誘導装置が必要である。また、送信機に旧来用いられてきた進行波管にかわり小型高出力かつ安価なGaN半導体を用いたことによりロックオン性能と対ECM・クラッター性能が向上し、横行目標にも対応可能となっている。更に、慣性誘導装置に小型で応答特性の良好な光ファイバージャイロを搭載したことにより誘導性能が高くなっている。

高威力弾頭

もう一つの特徴としては41kgの指向性破片弾頭の装備が挙げられる。この方式では近接信管が内蔵レーダーにより敵機の方向を正確に把握し集中的に攻撃を仕掛けるので、ただ破片をばら撒くだけであった従来の近接信管と比べるとより効率的に大きな攻撃力を与えることが可能である。

対レーダーミサイル運用

ミサイルの先端にある誘導部は、敵のレーダー波に向かうパッシブレーダーホーミング誘導方式のプロポーショナル誘導装置を持ち、電波源から放射される電波を解析するESM能力を有する。誘導部の先端には、シーカーとなるレーダー波を探知するC-Jバンドの広帯域固定スパイラル・アンテナを備え、知能化レーダー処理装置によって解析されることで、レーダー波のパルス繰り返し周波数(PRF, Pulse Repetition Frequencies)の特徴を見分ける。

ネットワーク化遠隔交戦

ナルヴァ対空システムは射撃指揮に使用できる精度の情報をリアルタイムで共有することにより、脅威に対して艦隊全体で共同して対処・交戦する。このデータリンクは全軍の標準装備であり、適切なコマンドポストの誘導により、特別な改修や準備を行わずとも遠隔交戦を実行できる。