グロースアセシオン級ミサイル戦艦

枠	架空
種類	ミサイル戦艦
価格	15億ドル

グロースアセシオン級はルートアセシオン・ミーリア帝国のミサイル戦艦である。

性能緒元
全長	345ｍ
全幅	35ｍ
全高	53ｍ
満載排水量	68,800t
乗員	550名
武装	Mk.55 203mm単装速射砲 x1 Mk.110 57mm速射砲 x2 Mk.138 VLS x256セル UKSK-IG x64セル Mk.57 PVLS x280セル Mk.89 4連装SSM発射機 x2 レンダリアCIWS x4 RAM 21連装発射機 x2 Mk.38 25mm機関砲 x4 THEL x24 RBU-12000 対潜ロケット x2
速度	35.4kt/h
機関	第8世代シャロウ式2型原子炉　2基アル・メナス GM-30　HTSモーター　4基可変ピッチスクリュー x4
航続距離	ほぼ無限
レーダー	RA/SPY-3E(V)1　4面 RA/SPY-2D(V)1　4面 AN/SPS-4 航海用　1基
防御兵装	SRBOC x4 Nixie x2 RA/SLQ-45 統合電子戦装置 4面 RA/SLQ-46 バルーンデコイ x2
C4ISTAR	ロゼッタ戦闘システム GCCS-M
ソナー	AN/SQQ-120
搭載機数	ヘリ4機 UAV6機
航空設備	航空機格納庫 x1

概要

　本級はルートアセシオン・ミーリア帝国ユニバーサル・アムステルダム社が建造した、CSG護衛及びSAG旗艦用のミサイル戦艦である。
　次世代のミサイル駆逐艦として計画されており、ロゼッタ戦闘システムの制御により対空、対地、対水上、対潜戦闘のいずれにも効果的に対応できる汎用艦としての側面を持ち合わせる。
　主要な任務として空母打撃群の護衛戦力や水上打撃群の旗艦として防空戦闘や対地攻撃が予定されており、実質的なミリアス海軍の主要戦力となることが期待される。

来歴

　2000年、ルートアセシオンは大西洋や太平洋、インド洋での友好国支援や潜在的な脅威への対処、地域紛争介入など世界的な活動を志向する海軍戦略「シーパワー21」を打ち出した。その内容は核動力の航空母艦や護衛艦の大量配備、友好国への駐留、既存軍港拡張、新規軍港開設など非常に野心的なものとなっており、それ以前は内向きだった同国の海軍戦略の大転換を示すものだった。
　この主要プロジェクトとして新体制のCSG2種類の構築が予定されており、先に建造が開始されたエルステリア級航空母艦、及びペーターシュトラッサー級航空母艦に続き、ミサイル巡洋艦の建造に着手。このグロースアセシオン級はハイエンドCSGの護衛戦力として計画された。
　衛星監視網の拡大と常態化、そして拡大する弾道弾攻撃や通常の対艦ミサイルによる飽和攻撃など、空母を中心とする安全保障環境は悪化の一途をたどっていた。それでも航空母艦の建造に着手した理由としては、CSGが持つ汎用性と高い継戦能力にある。これは遠洋での活動においては特に重要視される要件であり、小規模な紛争の介入においても有効な一手となることが期待された。
　計画の推進者であった小泉順子大将は実現可能なプランとして、以下のコンセプトを提示。

・ロゼッタシステムの採用

　先の航空母艦に採用されたロゼッタ戦闘システムは航空母艦において試験がなされる予定であったが、元来は次世代ミサイル艦に適用されるべく開発されたC4Iであり、用意されたレーダーやシステム系は21世紀の技術資産を基に構成されている。

・縦深的防空火力

　ミサイル戦艦として縦深的な艦隊防空網を形成し、空母の護衛を行う。防空の要はもちろんミサイルである。

・水上・対地戦闘力の確保

　ある程度の水上戦闘力と対地戦力を持ち、敵艦隊や地上目標への襲撃を行う。対地戦力は空母に並びパワープロジェクションの要とされ、CSG単位で300発のミサイル投射能力を目指すことになる。

　以上のコンセプトに基づき、水上艦のコンセプトは策定。

設計

船体

本級は戦艦級の船体を持つ大型艦として計画されているものの、従来の戦艦型幅広船体そのままというわけではなく、第二次大戦後の艦艇開発における知見もふんだんに盛り込まれており、船体の冷却システムや静粛性への配慮、対魚雷防御など先進的な設計を多数取り入れている。
本級の船体はシェルターデッキを採用しており、大型VLSの格納や航洋性に配慮。特に本級では広大な三大洋での活動を考慮されており、特に波が荒れる北大西洋や太平洋海域での活動を念頭に置いたものとなっている。艦底は三重底とされており、ゴムタイルを挟むことで強度の他に静粛性を追求されている。

・低RCS船体

1980年代に就役したキーロフ級巡洋艦は多数の電子機器や武装を搭載した艦艇ではあるものの、ステルス性への配慮により実際より大幅に排水量の小さい艦艇として捉えられたことがあったという。
昨今ではELINTや無人機の監視システムにより海洋の監視能力は上がっており、僅かでも情報を隠す必要性に迫られた。このため、本級ではステルス性に配慮した傾斜船体に加え、ミサイル駆逐艦に準じた傾斜のある中央構造物を採用。VLSを積極的に採用して汎用性を増すと同時に武装をレーダー波から隠すこととした他、ミサイル発射機なども起倒式のボックスランチャーとし、前方にレーダーブロッカーを配置することでRCSの低減を図っている。
6万トンという大和型戦艦に匹敵するレベルの大型艦でありながら、そのRCSは大型クルーザー程度のものとなっており、海上からの捜索をより難しくしている。

・装甲の配置

本級では飽和攻撃への対処を念頭に置かれており、被弾は免れ得ないものと考えられた。そこで本級では生残性の向上を目的として装甲が配置されている。
材質は均質圧延鋼板となっており、HEAT弾頭を搭載した対艦ミサイルを防御するため金網で作られた中空装甲も用いられる。
・甲板：127mm
・舷側：127mm
・機関部：360mm
・VLS外部：127mm
・CIC部：250mm
・艦尾ヘリコプター格納庫、航空燃料保管庫、艦載機用弾薬庫、舵区画：80mm

航空機運用能力

本級は水上戦闘艦ではあるものの、ヘリコプターとUAVを運用する能力を付与されている。これらの艦載機は対潜哨戒や偵察、小型船舶などへの対処を行うことになっており、LAMPSを搭載。
アリコーン級にも搭載されていたUAVラウンチベイが装備されており、水上打撃群の広域偵察を担当することになっている。
艦尾の01甲板区画に大型のヘリ用格納庫が配置されており、こちらには最大4機のヘリコプターが格納されている。右舷側格納庫は従来の駆逐艦と同じ広さの小型格納庫だが、左舷はヘリ3機を同時収容可能な大型格納庫とされており、補給用のティルトローターヘリも格納可能となっている。
ヘリ甲板はズムウォルト級駆逐艦より大型化しており、小型UAVとヘリコプターの同時発着が可能な広さを確保している。両舷にはUAV回収用のスカイフック、ヘリ格納庫前にはクラッシュバリアーの展開用ハッチも装備されており、MQ-103Bの収容も可能となっている。

・UAVラウンチベイ

本級でも特異なシステムとして、MQ-103 セイバートゥースの格納庫が配置されている点である。これはVLSと同じ要領で翼を折り畳んだUAVを上部に向けて格納し、上に向けて射出することで発進する新世代のUAVとして開発されている。本級では後部構造物の前部に6セル配置されており、合計6機の運用が可能となっている。
本システムの利点は護衛対象である航空母艦の航空機運用能力に影響を及ぼさず、運用する航空機の機数増加と高度な偵察能力の両立を目指した画期的なシステムとして考慮されている。

搭載機種一覧

・MH-125T

汎用哨戒ヘリ。偵察や対潜哨戒、小型船舶への対処を行う。
ソノブイバリアーの展開や機上での解析を可能としており、船舶から独立したシステムとしても運用可能となっている。

・VC-62CS

本来は航空母艦用であるティルトローター機ではあるが、垂直離着陸性能により本級でも運用が可能となっている。
原子力艦である本級では長期航海時における輸送艦からの補給物資の受け渡しやクルーの交代に利用される。

機関

第8世代シャロウ式原子炉を搭載。第8世代はシャロウ社の艦艇用溶融金属原子炉を指し、本級では戦艦用NaK合金冷却炉を2基搭載している。電磁ポンプの採用により可動部品が最小限に抑えられるため静粛性に優れている。この措置に加え、揺動を局限化するラフトと呼ばれる装置に配置されており、機関から発生するノイズを大きく削減することに成功した。
本来であれば8万トン級の戦艦に配備される機関となっており、6万トン級の本級では35ktもの速度を発揮することが可能となっている。
燃料棒の寿命は本級の運用想定年数と同じく40年とされており、炉心交換を行うことなく運用を終えることとされた。
機関構成は原子力機関を利用したターボエレクトリック方式となっており、発電機はアル・メナス社のHTSモーターを装備。艦内容積は大型化してしまっているものの、船体の大きさの割に乗員は少なく、原子力推進における燃料搭載スペースの廃止と相まって船内は比較的ゆとりのある設計になっている。

C4ISTAR

ロゼッタシステム

本級では次世代のミサイル戦艦として開発されており、IAMD機能を搭載したフルバージョンのロゼッタシステムがその中核となっている。交戦階梯では主任務であるAAWに留まらず、ASW、ASuW、パワープロジェクションなど様々な状況下で戦闘を効率的に進めることを可能とした。センサーは全てロゼッタシステムに集約されており、戦術階梯で艦隊に情報配分を行う。ロゼッタシステム搭載艦での艦隊内データリンクによりサブミリ秒単位で情報は更新され、常に効率的な戦闘を進めることを可能とした。これらはイージスシステムとの互換も可能であり、NIFC-CAに対応したイージス艦との共同作戦も展開できる。

レーダー

・RA/SPY-3E(V)1

このレーダーは戦艦用の大型Xバンド多機能レーダーとして開発されており、RMAモジュールを32個繋ぎ合わせて構成される。最大探知距離は860kmとなっており、スペクトラム拡散方式を採用され電子妨害に強くなっている。
ミサイルの同時迎撃能力は128目標を数えるが、RAMなど撃ちっぱなし方式ミサイルやARHでの終末誘導が不要なミサイルとの併用で数字以上の迎撃能力を備えており、艦隊構成にもよるものの数千発のミサイルによる飽和攻撃にも耐えられるようシステム構成がなされている。送受信機とシグナルプロセッサを一体化しており、そこに水冷ヒートシンクを配置している。

・RA/SPY-2D(V)1

同じく戦艦用の多機能レーダーを構成するSバンドレーダー。Sバンド周波数帯の特徴である長距離捜索能力を備えており、本システムではBMDモードで3800kmの探知距離を持つ。RA/SPY-3Eでは探知不能な超遠距離目標に対する早期警戒を行う目的で開発されており、海のBMDサイトとしての役割を期待されている。

・RA/SEQ-2

本システムはステルス目標に対するパッシブIR捜索システムとして搭載される捜索装置である。F-35に搭載されるEO-DASの技術資産を用いて製造されており、弾道ミサイルの追尾能力の他、主砲の射撃照準システムとしても転用が可能で、システムの簡易さからクラッキング等のサイバー攻撃を受けてロゼッタシステムがダウンした際でも手動モードによる起動と目標追尾を可能とする。

ソナー

本級のソナーシステムはハードウェアこそズムウォルト級のバウソナーと新規開発の可変深度ソナーを用いてはいるものの、艦隊内高速データリンクであるRDLの恩恵によりマルチスタティックオペレーションが可能となった。これは水中でのステルス性の強化を図った潜水艦に対する対抗手段となるもので、反射波が逸らされた先にも艦艇を配置しソナー音を解析することで潜水艦のステルス性をある程度無力化する。

武装

本級の武装はミサイル戦艦として強大な火力の保持を志向されており、武装は多岐に渡る。

・Mk.58 203㎜55口径単装砲

本級の主砲である203mm砲。前部VLS前に装備されており、即応弾は40発。対地榴弾、ロケットアシスト榴弾を持つ。

・UKSK-IG

極超音速ミサイルであるアムールDPS-67を搭載するための専用VLS。64発の極超音速ミサイルを搭載可能であり、敵の艦隊防空を無力化するために配備される。

・Mk.138 SVLS

大型対空ミサイルであるSM-7ERの搭載やSMBI、近接防空ミサイルのEMIMの搭載プラットフォームとして計画されている。256セルという大量のセル数を誇るアーセナルシップとして機能しており、遠距離艦隊防空を一手に担う予定。

・Mk.57 PVLS

トマホークやESSMなどを搭載する。こちらは舷側装甲外側に搭載され、Mk.138に影響を及ぼさないように配置されている。

・RBU-12000

どちらかといえば防御兵装に当たる対潜ロケット。RA/SQQ-109に接続されており、面制圧で敵魚雷の迎撃を行う。

・Mk.89 4連装ミサイル発射機

LRASM2用の4連装ミサイルランチャー。形状ステルスを持ったステルス装甲ボックスランチャーとなっており、本級には合計8発のミサイルを搭載可能となっている。

・Mk.38 mod2 25mm機関砲

CICから遠隔操作可能なRWS。小型艇の攻撃に対応するため甲板上に配置されている。

運用国

・ルートアセシオン・ミーリア帝国