ヨハン・フレンツェン級巡洋艦
基本情報
種類ミサイル巡洋艦
運用者エーレスラント海軍
建造費182億7300万クローネ(CGN-182)
建造所ストリンガー造船所
性能
排水量28200トン
全長266.8m
全幅27.2m
吃水8.2m
推進方式統合全電気推進
発電機NEM マリンフランカガスタービン発電機(51MW)×4基
OCR-3000Vガスタービン発電機(4.2MW)×4基
非常用ディーゼル発電機
モーターSCC23HTS電動機(102.9MW)×2基
出力264000hp
速力最大45ノット
乗員122名(個艦要員)
87名(航空要員)
武装
兵装Mk.182 155mm先進砲:2基
Mk.57 PVLS: 160セル(二重船殻スリット)
21連装RAM発射器: 4基
ゴールキーパーBlock.4A: 2基
4連装ペンギンXR発射筒×2基
324mm3連装短魚雷発射管: 2基
レーダーE/SPY-7多機能レーダー: 4面
E/SPY-10広域捜索レーダー: 3面
E/SPS-90対水上レーダー: 1基
ソナーE/SQS-60 中周波式: 1基
AN/SQS-61 高周波式: 1基
AN/SQR-20 曳航式: 1基
妨害装置E/SLQ-32(v16) 電波探知妨害装置: 1基
E/SAQ-1指向性エネルギー赤外線妨害装置: 4基
E/SLQ-58 ノイズバルーン展開装置: 4基
Nulka: 2基
SRBOC: 4セット
C4ISTARGCCS-M
NTDS/MADL
テミスシステムB/L3
E/SQQ-90
搭載機EC340M対潜ヘリコプター×2基



概要

エーレスラント海軍の艦隊防空の要であるとともに、弾道ミサイル防衛の要でもある。艦隊ワークホースのCG-Xとして1990年に計画された当初の案では、防空能力は限定されていた。しかし、王立艦隊総隊はこの設計を拒否。目下、エーレスラント海軍にとっての最大の敵は航空機からの対艦ミサイル飽和攻撃による艦隊戦力の挫滅であった。このため、後のファン・ホルテン級と同等の艦隊防空システムを搭載すべしというコンセプトのもと、テミスシステムと200セルのVLSを搭載し、防空能力強化を図った。高度な艦隊防空能力を有する本型の就役により、それまでの戦訓から対潜水艦戦闘に特化していたエーレスラント海軍は、艦隊防空能力の大幅な向上を果たした。

設計

ヨハン・フレンツェン級ミサイル巡洋艦はアクティブフェーズドアレイレーダーと高度な情報処理・射撃指揮システムにより、200を超える目標を追尾し、その中の10個以上の目標(従来のターター・システム搭載艦は2〜3目標)を同時攻撃する能力を持つ。開発当初の目的である艦隊防空だけではなく様々な任務に対応可能な汎用性を持つため、エーレスラント海軍ではテミスシステム搭載艦のみで水上戦闘群を編成している。

概観

ヨハン・フレンツェン級巡洋艦は船体構造は前級のミアンセリン級駆逐艦を、兵器システムはファン・ホルテン級ミサイル巡洋艦をモデルとしており、特にTWSの各種レーダー類の配置の最適化のため、上部構造物の設計は類似したものとなっている。エンジンも艦隊ワークホースの互換性を担保するため、ホルテン級と同構成となった。一方で、船体部分の設計は従来のミサイル駆逐艦と同じ手法によって行われているほか、駆逐艦中隊旗艦としての指揮統制能力が要求されたこともあって、上部構造物はミアンセリン級に比べて大型化し、排水量も同級と比して大きく増大している。上部構造物はCFRPによって形成された電波吸収性の極めて高い壁によって覆われており、ステルス性の向上に寄与している。

船体

ミアンセリン級では艦尾甲板が1段下がっている長船首楼型であったのに対し、本型では従来の護衛艦と同様、上甲板の整一化を図り、艦尾まで平坦に続く遮浪甲板型を採用した。なお艦尾甲板はヘリコプター甲板とされているが、ヘリコプターの発着が係留装置と干渉することがないよう、艦尾甲板の舷側部はなだらかに傾斜している。

また、ホルテン級から導入された重要な要素がステルス船型の採用である。これは、E/SPY-7レーダーを設置するためには上甲板の幅を広げる必要があった一方で、艦の推進性能確保のためには吃水部分の幅を絞る必要があったことから、これらを両立させるために採用されたものであったが、RCS低減によるステルス性の向上にも効果があった。赤外線シグネチャー低減のため、煙突への低減装置装備や海水管の散水装置も設置されている。また水中放射雑音低減のため、プレーリーマスカーを装備するほか、各種の防振・防音対策も講じられている。

抗堪性についても、相応に配慮されている。ミアンセリン級では船体は鋼製としたものの、煙突やマストはアルミ合金のままであったのに対して、本型では全鋼製とし、枢要区画においては更に二重隔壁およびニッケルクロムモリブデン鋼による弾片防御が導入され、またノンハロゲン難燃性ケーブルの導入などもなされている。ダメージコントロールと被害局限化のため、艦内は4つのゾーンに区分されている。また主要配管については、左右舷や甲板の上下などに分散しており、単に艦の中央部前後で左右に分けるだけだった従来のリングメイン方式よりも更に徹底した方式となっている。またNBC防御のため、艦内に与圧をかけて外圧と遮断している。

艦橋

艦橋付近の上部構造物はステルス性に配慮した設計が外見上の特徴となっている。上部構造物は全体的に低く、艦橋構造物は2層とされており、また外板はわずかに内側にテーパーしている。艦型については、L/B比8.2と、かなりずんぐりとしている。またNBC防護のため、艦橋などには大気圧に加えて500パスカル、機関室などにも375パスカルの陽圧がかけられている。

機関

船体設計はミアンセリン級に対して独自色が強かったのに対して、機関構成はおおむねファン・ホルテン級に準じたものとなっている。主機関には、ホルテン級と同じ、ノーマン・エレクトロニクス製HS41ガスタービンエンジンが装備されており、COGAG方式で主機関4基により推進器(5翼のスキュー付き可変ピッチ・プロペラ)2軸を駆動する方式とされた。機関区画は抗堪性に配慮してシフト配置とされており、前方の第1機械室が左舷軸、補機室(第2発電機室)を挟んで後方の第2機械室が右舷軸を駆動する方式とされた。またこれら機械室の前後にそれぞれ第1・3発電機室が配されており、この5つの区画で機関区画を構成している。

電源としては、ロイターレイ社のSI41を原動機とする発電機3セットが搭載された。これは2基を常用、1基を非常用として主発電機の運転区分により対応するものであった。従来の駆逐艦の装備基準とは異なっており、運用ドクトリンを含めてファン・ホルテン級から導入された手法であったが、以後のDDGで標準となった。

戦闘力


17番艦『エリーゼ』の対艦ミサイル迎撃訓練の様子

開発の経緯より、本型の中核的な装備となるのがテミス武器システム(TWS)である。搭載している全ての戦闘システムは、TWSの戦術情報処理装置である指揮決定システム(C&D)および武器管制システム(WCS)に連接されている。バージョンは、就役時には1番艦から13番艦がベースライン2で、14番艦以降がベースライン3+としてEDDSに対応していたが、2020年6月現在では全艦がベースライン9Xとなっている。

センサー

センサーの中核となる多機能レーダーはE/SPY-7 MFRで、固定式4面のパッシブ・フェーズドアレイ(PESA)アンテナは、03・04甲板レベルの艦橋構造物周囲四方に固定配置されている。

搭載する艦対空ミサイルは、当初はMeteor-XR Block兇鰺僂い討い燭、後にBlockIIIA、更には赤外線センサを付加したBlockIIIBと順次に更新された。これらの終末航程においてセミアクティブ・レーダー・ホーミング誘導を行うためのイルミネーターとしては、E/SPY-1レーダーが自動的に反応する。

ミサイル防衛能力

6番艦から36番艦までの各艦には、艦隊弾道ミサイル防空システム(FBMD)が装備されている。これらの艦に搭載するビフレストミサイルは、試作限定調達によって66発が購入された。各艦が1回ずつの迎撃実験を行っており、毎回1発ずつを発射していることから、残弾は32発である。これらのミサイルの調達や各艦のBMD改修、迎撃実験などに要したコストは、合計で約563億2,827万クローネと推計されている。

対潜戦

エシャロット級は、対潜戦能力についても、ミアンセリン級以前の駆逐艦と比して大きく刷新されている。最大の変更点がE/SQQ-7対潜情報処理装置(ASWCS)を中核としたシステム化である。エーレスラント海軍では、既にネビュラ型対潜フリゲートなどにE/SQQ-6v13 ASWDSを搭載していたが、これは戦術曳航ソナーやソノブイなどの情報を統合し、パッシブ運用のシステム化を図るものであった。これに対し、本型搭載のE/SQQ-7は、ファン・ホルテン級でも搭載されていたAN/SQQ-89に範をとって、TWSと同様のシステム統合を図っている。

ソナーとしては、技術研究本部が試作していたOQS-Xの成果を踏まえて、完全デジタル信号処理化およびソナードームのラバー・ウィンドウ化を図って開発されたOQS-70を搭載した。また艦尾左舷からは曳航式のOQR-2も繰り出される。

対潜兵器としては、艦首側のMk.41 VLSから発射される垂直発射式アスロック(VLA)とともに、後部上構付近の両舷に324mm3連装短魚雷発射管(水上発射管HOS-302)を装備している。

対水上戦


対水上捜索用のレーダーとしては、ホルテン級の広域捜索レーダーと同系列のE/SPY-4を搭載する。これは遠距離での精密捜索能力に優れており、水上の目標のみならず、低空を飛行する巡航ミサイルなどの探知にも使用される。艦対艦ミサイルもホルテン型と同様で、ペンギンXRを連装射撃筒に格納したものを搭載する。

電子戦

電子戦装置として、前級であるミアンセリン級は、電子戦支援機能しかもたないAN/SLQ-32(V)2電波探知装置を搭載していた。これに対してエシャロット級では、電子攻撃機能を備えるとともに、より精巧な新型機のE/SPQ-18電磁波探知妨害装置を装備している。これは、技術研究本部において1990年より「水上艦用電波探知妨害装置」として開発されていたもので、まず電波探知機能のみが汎用フリゲート向けのNOLR-8として1997年より装備化されたのち、電波妨害機能も備えたE/SPQ-18が本型で装備化された。対艦ミサイル防御(ASMD)を重視して、ミサイル・シーカー波の瞬時探知・全方位同時捜索などの機能を備えている。また、チャフ・IRデコイ(フレア)を展開するため、他の護衛艦と同様にチャフロケットシステム(Mk 36 SRBOC)を装備しており、そのMk.137 6連装デコイ発射機は4基が搭載される。装備位置は前部01甲板上である。

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